本文に移動
全体  > 経済

ク・ポンム会長率いるLGの20年…年間売上3兆円から16兆円へ

登録:2015-01-16 21:47 修正:2015-01-17 07:32
戦略会議で「一等LGになろう」
相次ぐ系列分離にも成長持続
財閥で持株会社体制に初めて転換
大統領選挙“秘密資金”関与などの影も
“支配構造・労使関係 模範的”評価
15日、戦略会議に出席中のク・ポンム会長。 LG提供//ハンギョレ新聞社

 ク・ポンムLG会長が2月に就任20周年を迎える。ク会長は1995年にク・ジャギョン名誉会長の後を継ぎ会長になった。同年1月、グループのイメージも「ラッキー金星」から赤地の丸にLとGが書かれた「LG」に変えた。 ク・ポンム会長は14日から2日間、グループ最高経営者(CEO)と事業本部長など約40人と京畿道利川(イチョン)のLG人和院で「グローバル最高経営者戦略会議」を開いた。その夜はLGブランドの出帆と会長就任20周年記念晩餐会を行った。 ク会長は「LGブランドは顧客のより良い暮らしのための革新の象徴であり、本当の“一等LG”に成長し永続できるよう最高経営者が最善を尽くしてほしい」と注文した。

 ク会長体制のLGグループは、1994年に売上30兆ウォン(約3兆3000憶円、1ウォンは約0.11円)台から2014年には150兆ウォン台へ5倍ほど成長した。国外売上は同じ期間に10兆ウォン台から100兆ウォン台に、上場株式時価総額は7兆ウォンから67兆ウォンに増えた。 役職員も10万人から22万人に、国外法人は90社から290社に成長した。さらに1995年から共同経営を続けてきたホ氏一家のGSグループと系列分離をしたのをはじめ、LS、LIG、LF等の系列会社分離も相次いで分離し着実に成長してきた。

 ク会長は就任以後、電子、化学、通信サービスの3大核心事業を育成すると同時に、エネルギー、素材部品など次世代成長事業を推進した。 LGディスプレイが一時オランダのフィリップスとの合弁でスタートした後、2008年に独立してLCDパネルなどディスプレイ市場筆頭企業に成長した。 LG化学もク会長が就任した以後、一貫して2次電池に投資して、現代車、GM、フォードなど20余りの完成車メーカーにバッテリーを供給する市場強者に成長した。 通信サービスもLGテレコム、LG DACOM、LGパワーコムが合併したLGU+がスタートした後、市場占有率が10%台から20%台に上がっている。 合わせて次世代成長エンジンとして太陽光モジュール、エネルギー保存装置、スマートカー電装部品などに注力している。 ただし、LG電子はエアコン、洗濯機などの家電部門が善戦した反面、携帯電話からスマートフォンに転換される市場に一歩出遅れ、未だ市場占有率が低い状態だ。

 LGは2003年に韓国財閥としては初めて持株会社体制に転換した。 少数持分での循環出資、相互出資構造等を通してグループ全体を支配してきた慣行と決別したわけだ。 持株会社体制に転換した後、ク会長は「今後は一層積極的な責任経営で事業だけにまい進してほしい」と経営陣に明らかにした。

 だが、過ちもあった。 2002年の大統領選挙当時、いわゆる“秘密資金事件”にかかわった。 当時ハンナラ党(現、セヌリ党)にサムスン、現代、SK、韓火などと共に数百億ウォンの秘密資金を渡し、司法処理を受けた。 また、2003年に経営不良に陥ったLGカードの大株主が流動性危機直前に株式を大挙売却し、不公正取引を通した不当利益を得たという道徳性批判を受けもした。

 キム・サンジョ漢城大学教授(経済改革連帯所長)は「LGグループは総帥一家や支配構造が議論にならないほど国内財閥の中では模範的であったし、労使関係でも望ましい姿を見せた」としつつも「経営成果の側面ではサムスンと比較して格差がさらに大きく広がった」と話した。 キム教授は「人の和を強調する企業文化が、支配構造、労使関係の側面では肯定的だった反面、経営成果の側面では否定的だったことになる」としつつ「今後は積極的な企業家精神で困難を突破し、新しい商品と市場を創り出す挑戦的な姿勢が必要だ」と付け加えた。

イ・ジョンフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/674011.html 韓国語原文入力:2015/01/16 21:01
訳J.S(1808字)

関連記事