韓国GM群山(クンサン)工場閉鎖を決定した米ゼネラル・モーターズ(GM)が政府に提示した交渉期限が10日しか残っていない。GMの動きを見ると、満足のいく答えを得られないと判断すれば次の段階の構造調整に入る可能性が高い。GMの追加措置として、富平(ブピョン)1・2工場の統廃合や昌原(チャンウォン)工場の閉鎖などが取り上げられている。
18日、韓国GMの工場の現況などを見ると、1・2工場に分かれた仁川富平工場の生産能力は年間50万台規模だ。雇用人数は1万人に上る。生産量が減り工場閉鎖が予見されてきた群山工場とは生産量や雇用など規模面で比べものにならないほど大きな事業場だ。
小型セダン・アベオと小型スポーツ実用車(SUV)トラックスを生産する1工場は100%稼動中だ。だが、中型車マリブと中型スポーツ実用車キャプティバを生産する2工場の稼働率は販売不振のため最近50%に落ちた。昨年、富平工場の生産量は33万台にとどまった。業界関係者は「これまで富平工場は新車投入や追加受注配分がない場合、1、2工場を統廃合するという話が絶えず出ていた」と話した。
年間30万台の生産能力を備えた昌原工場も2次構造調整の対象になる可能性が高い。軽自動車のスパークと軽商用車のダマス・ラボを生産中の昌原工場は、現在稼働率が70%にとどまっている。だが、スパークがモデルの老朽化により販売が減っているうえ、国内環境基準を満たせなかったダマスとラボの生産は来年末に中断される予定であり、昌原工場の稼働率も50%以下になる見通しだ。
GMが韓国から完全に手を引くかどうかを断定して語ることは難しい。政府の財政支援の有無などによって、状況が流動的だからだ。カハー・カゼム韓国GM社長は「今回の処置(群山工場の閉鎖)は、韓国での事業の構造を調整するための努力の第一歩」と述べている。韓国GMの競争力と成長性などを考慮すると、GMは政府の支援とは別に、韓国GMの事業構造を段階的にスリム化する可能性が大きいものと予想される。イ・ハング産業研究院先任研究委員は「GMが破産局面からGM大宇の流動性問題を解消するために韓国政府に要求した2009年とは異なり、今はGMが刀の柄を握った状況」だとし、「いざとなれば手を引くこともできるうえ、これを基盤に瀬戸際戦術をよく使うため、政府も対応シナリオをうまく作らなければならない」と話した。