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韓国GM、「群山工場閉鎖」掲げて大規模な政府支援圧力

登録:2018-02-14 07:43 修正:2018-02-14 19:54
富平・昌原・保寧含む4カ所に工場 
群山、最近3年間の平均稼働率は20% 
エングル社長「今月までに進展があれば」 
産銀・労組の協力がなければ撤退の警告を意味 
韓国からの撤退ための手順を踏むという見方も 
労組「赤字の責任を労働者に転嫁」批判
深刻な経営危機を迎えている韓国ゼネラル・モーターズ(GM)が13日、「群山(クンサン)工場の閉鎖」を電撃的に発表した//ハンギョレ新聞社

 深刻な経営危機を迎えている韓国ゼネラル・モーターズ(GM)が13日、「群山(クンサン)工場の閉鎖」を電撃的に発表したのは、親企業である米国ゼネラル・モーターズ(GM)の韓国GMの構造調整が本格化したことを示すものと見られる。GMの次の手順は流動的だ。韓国GMの国内4つの工場を対象に追加閉鎖に乗り出すかどうか、支援資金と新車投入をもとに再建案を探すかどうかもまだ不透明だ。

 これまで韓国GMは、仁川市の富平(ブピョン)や慶尚南道昌原(チャンウォン)、全羅北道群山、忠清南道保寧(ボリョン)など国内4カ所で完成車とエンジン工場を稼動してきた。このうちオーランドとクルーズを生産してきた群山工場は、構造調整1位として挙げられてきた。群山工場の最近3年間の平均稼働率は20%程度で、生産物量の不足による操業中断と再開を繰り返して稼働率がさらに落ち、今月8日からまた稼動を止めた状態だった。

韓国GMの工場現況//ハンギョレ新聞社

 韓国GMはここ4年間で2兆6千億ウォン(約2600憶円)の赤字を出した。このような大規模の損失は車が売れないからだ。ここにシボレーブランドの欧州撤退など、GMのグローバル事業調整による影響や過度な借り入れなどが経営難を加重させた。低調な販売実績で他の工場の稼働率も急落した。現在、工場稼働率が100%なのは小型のアベオとトラックスを生産する富平第1工場だけだ。中型マリブとキャプティバを生産する富平第2工場は50%、軽自動車のスパークと商用車のダマス・ラボを生産する昌原工場の稼働率は70%にとどまっている。

 韓国GMは群山工場の閉鎖決定について「本社が現在の生産設備などをすべて維持したまま再建案を推進するのは不可能だと判断したため」としたうえで、「経営難の克服に向けた代表的な第1段階の自助努力」だと説明した。

韓国GM内需販売推移//ハンギョレ新聞社

 しかし、最近のGMの状況から考えるとき、今回の決定は韓国政府の財政支援を最大限引き出そうとする圧迫戦略である可能性が高い。6月の地方選挙を控え、雇用を優先視する現政府に工場閉鎖という極端な処置を武器に、交渉で有利な位置を占めようとしていると見ることができる。GMの海外事業部門(GMI)を総括するバリー・エングル社長は先月韓国GM労組と会い、「政府の助けがなければ現在としては解決策がない」と話した。

 韓国市場から撤退するための手順と見る見方も少なくない。同日、GM側は今後の処置と関連して多様に解釈できる言葉を投げかけた。エングル社長は「韓国GMと主な利害関係者は、2月末まで意味ある進展を成し遂げなければならない」と述べた。利害関係者は韓国政府と2大株主である産業銀行、労組などを意味する。彼の言葉は、韓国GMの経営正常化のための構造調整の最初の段階として群山工場の閉鎖を決定したので、他の利害関係者らも支援してほしいという要請と解釈される。それでGMは「2月末まで」と時限を決めた。韓国GMの関係者は「GMのグローバル新車の割り当てが行われる2月末まで成果を上げなければならないという意味」だと話した。しかし、今月末まで韓国政府と労組の協力または支援が行われなければ撤収するという警告性発言ではないかという解釈も出ている。

 韓国GMの群山工場は、一時生産量が年間8万台に達したが、2016年から3万台に激減した。3500人余りの社員数も2千人余りに減少し、最近は1カ月に5日ぐらいだけ工場を稼働するほど仕事が減った。約2千人の社員は他の工場に再配置されたり、希望退職などの手続きを踏むものと予想される。

 労働者らは強く反発した。金属労組韓国GM支部は「こんなに重要な決定を労組に一方的に通知し、赤字経営の責任を労働者に転嫁する経営陣の破廉恥な行動を絶対受け入れられず、国民の血税を支援してほしいという強盗のようなGMの要求にも同意できない」と明らかにした。韓国GMは同日、生産職を含めた希望退職手続きを告知した。

ホン・デソン、イ・ジヘ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/car/832200.html韓国語原文入力:2018-02-13 21:22
訳M.C

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