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韓国、ベトナムへの輸出・逆輸入が同時に急増

登録:2017-12-20 07:55 修正:2017-12-20 15:35
韓-ベトナムFTA発効から2年…4位の交易国に浮上 
生産基地が中国からベトナムへ移動した影響 
今年11月まで輸出48%増え、437億ドル 
輸入も29%増えて148億ドル
韓国とベトナムの交易の推移//ハンギョレ新聞社

 半導体・フラットパネルディスプレイ・携帯電話端末など、韓国の電子分野の海外生産基地が中国からベトナムへ転換され、ベトナムへの輸出はもちろん、韓国市場の逆輸入も同時に急増していることが分かった。

 19日、産業通商資源部は韓国・ベトナムの自由貿易協定(FTA)発効(2015年12月20日)以後の両国の貿易動向の報道資料で、今年1~11月のベトナムとの貿易(輸出+輸入)規模は前年同期比43%増加した585億ドルだと明らかにした。同期間中の韓国の全世界貿易増加率(17.3%)を大きく上回っている。ベトナムは韓国の第4位の交易国に浮上した。輸出を見ると、ベトナムに進出した韓国企業の現地生産に必要な部品・素材などを中心に前年比48.4%増加した437億ドル(今年1~11月)を記録した。特に電子メーカーが生産基地を中国からベトナムに移転しながら、半導体、フラットパネルディスプレイ、無線通信機器、電子器具部品など4大電子部品が全体輸出の46.7%を占めた。これらの品目は世界貿易機構情報技術協定(ITA)によって既に無関税であり、2カ国自由貿易協定による関税撤廃・引き下げの恩恵を直接的に受けない「非恩恵品目」だ。ベトナムに進出している韓国企業は、今年上半期現在約5千社あまりに上る。サムスンのバクニン省・タイグエン省の携帯工場とサイゴンのハイテクパーク家電工場、LG)のハイフォン家電・ディスプレイ・携帯電話部品工場、斗山重工業、韓国電力公社などが代表的だ。

 ベトナム全体の輸入市場で韓国が占めるシェアは22.3%(2位、今年10月基準)を記録した。ベトナムの輸入市場シェア第1位の中国(27.2%)との格差は4.9%へと下がった。韓国の対中国および対ベトナム輸出増減率はそれぞれ、2014年は-0.4%と6.0%、2015年は-5.6%と24.2%、2016年は-9.3%と17.5%になる。

 ベトナムからの韓国市場への輸入も大きく増えている。ベトナム産製品の輸入額は、無線通信機器・衣類・身辺雑話などを中心に、前年比29.2%増加した148億ドル(今年1~11月)を記録した。特に、韓国の電子企業の海外生産基地が中国からベトナムへ移動・拡大され、ベトナム現地で韓国産中間財部品を加工・組み立てた後、完成品を再び韓国市場に輸出(逆輸入)する物量が大幅に増加している。この10月基準でベトナム産の韓国市場の輸入5大品目は、無線通信機器・衣類・身辺雑話・コンピューター・フラットパネルディスプレイなどで、これらの品目は全体のベトナム産製品の輸入の54.9%を占める。

 韓国の対ベトナム貿易黒字は、2015年180億ドル、2016年201億ドル、今年1~11月289億ドルへと増え続けている。今年1~11月、韓国の貿易収支の黒字国は1位が中国(390億ドル)、2位は香港(335億ドル)、3位はベトナム(289億ドル)、4位は米国(170億ドル)だ。一方、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)は同日発表した「韓国・ベトナム間の自由貿易協定発効2周年の成果分析」報告書で、「今年第3四半期基準で両国の自由貿易協定の輸出活用率(ベトナムに輸出された関税譲許対象全体品目のうち、原産地証明の発給を受けて実際に関税の恩恵を受けた品目の割合)は、我々が締結した他の自由貿易協定より低い36.6%」だとして「改善が必要だ」と指摘した。

チョ・ゲワン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/824149.html韓国語原文入力:2017-12-19 19:05
訳M.C

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