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サムスン“電子-物産-生命”の三角小グループ体制に進むか

登録:2017-08-27 21:48 修正:2017-08-28 07:32
「非常経営体制ではなく系列会社別理事会中心の独立経営」 
新コントロールタワーの構築は負担… 
イ・サンフン、チョン・ヒョンホの役割に注目
サムスン電子のイ・ジェヨン副会長が25日午後、ソウル瑞草区のソウル中央地裁で開かれた贈賄などの容疑の1審宣告公判を終え、ソウル拘置所に戻るために護送車に向かっている。イ副会長は1審で懲役5年が宣告された=共同取材団//ハンギョレ新聞社

 サムスン電子のイ・ジェヨン副会長が1審で懲役5年を宣告され、今後年間売上が300兆ウォン(約30兆円)近いサムスングループを誰がリードするかに関心が集まっている。これまでサムスングループを率いてきたトップ-未来戦略室-社長団会議の“三角編隊”は、昨年朴槿恵(パク・クネ)-チェ・スンシル国政壟断事件が起きた後に収監などにより解体された状態だ。

 サムスン電子関係者は27日「非常経営体制に突入したというのは全く事実でない」として「今年2月の刷新案で明らかにしたように、系列会社は理事会中心の独立経営をしている」と話した。イ・ジェヨン副会長のいわゆる“獄中経営”を後押しするために、新たな機構を設置するなど別の刷新案を出すことも検討されていないと話した。サムスン内部では、未来戦略室を解体するというのにまた別の“コントロールタワー”を作るならば、今後2審を準備しなければならない現在の状況で、世論の批判を浴びることを憂慮している。

 ひとまずサムスングループは規模の大きいサムスン電子-物産-生命による“三角体制”を中心に運営されると見られる。サムスン電子がサムスンSDI、サムスン電気、サムスンSDSといった類似業種の系列会社をリードする小グループ形態だ。建設部門のあるサムスン物産は、サムスン重工業とサムスンエンジニアリングをリードし、サムスン生命はサムスン火災、サムスンカードなど金融系列会社をリードする方式だ。

 実際、今年2月に未来戦略室が解体された後、退社したチーム長クラスの要人を除き、多くの核心人材はサムスン電子とサムスン物産に配置された。サムスン電子はグループのほとんどの売上を担当する核心企業であり、サムスン電子の株式持分を握ったサムスン物産はグループ支配構造の核心だ。残りの役員はサムスン生命とサムスンSDSなどに散った。

 このうち注目される人物はサムスン電子の最高財務責任者(CFO)であるイ・サンフン社長だ。未来戦略室戦略1チーム長出身のイ社長は、イ副会長の信頼が厚いと伝えられる。サムスン電子はクォン・オヒョン副会長とシン・ジョンギュン社長などの代表理事が半導体とモバイルなどの事業部門を受け持っており、イ・サンフン社長がサムスン電子と関連系列会社の主要意志決定業務を受け持っている。広報業務を受け持っているイ・インヨン社長も主要な側近にあげられる。

 また、外部ではチョン・ヒョンホ元未来戦略室人事チーム長(社長)もイ副会長の信頼が厚いと伝えられている。未来戦略室の解体以前には、次期室長候補としても議論された。イ副会長の裁判過程で、法廷に一貫して出てきたイ・ジョンワン前サムスン電子法務室長も、イ副会長の“メッセンジャー”の役割をしうると見る観測もある。

 ある経営学科の教授は「未来戦略室がなくなったといっても、人は残っているので、どこかで集まり各自の役割を果す可能性がある。多くの企業を統制するためには、人事、監査、財務機能が必要だ。これを小グループ別に運用することが可能で、以前より弱まりはするが究極的にイ副会長に報告するための機能はなくなりはしないだろう」と見通した。

イ・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/808473.html 韓国語原文入力:2017-08-27 17:27
訳J.S(1638字)

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