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韓米FTA改正議論、22日にソウルで「駆け引き」

登録:2017-08-18 23:34 修正:2017-08-19 06:06
22日、ソウルで共同委員会の特別会期を開催 
米、「貿易赤字是正」即時再交渉要求するもよう 
韓、win-win戦略強調するか…「具体的目標設定を」
韓米FTA改定交渉//ハンギョレ新聞社

 韓国と米国の政府が韓米自由貿易協定(FTA)の改正交渉の可否を議論する「共同委員会特別会期」(共同委員会)を22日、ソウルで開催することで合意した。共同委員会では、貿易赤字を理由に絶えず「協定改正」を要求してきた米国と、「協定の効果から一緒に調査する」という韓国政府の立場が対立し、張りつめた駆け引きが続くものとみえる。

 産業通商資源部は18日「米国通商代表部(USTR)と共同委員会を22日にソウルで開催することで合意した」とし、「双方の首席代表であるキム・ヒョンジョン通商交渉本部長とロバート・ライトハイザー米通商代表部代表がテレビ会議を行った後、高官級対面会議を進行する」と明らかにした。北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉も担当しているライトハイザー代表は、現地の日程を理由に米ワシントンに滞在し、テレビ会議を通じて共同委員会に参加する。産業部は「高官級の対面会議のためにジェイーミソン・グリアー秘書室長とマイケル・ビーマン代表補ら米国側代表団が訪韓する」と説明した。

 韓米当局は共同委員会の開催場所をめぐってしばらく綱引きを展開してきた。米国では協定文上、改正を要請された国家で最初の共同委員会を開催するよう規定されているにもかかわらず、先月2日産業部に送った書簡を通じて、「30日以内にワシントンで会議を開こう」と提案した。これに対して産業部は「韓国政府の(通常)組織改編が完了した後、近く適切な時期にソウルで共同委員会を開こう」と回答し、事実上米国側の提案を断っていた。

 共同委員会で扱う案件は決まっていないが、改正交渉を含む争点事案を本格的に取り上げる見通しだ。特に、自動車・鉄鋼など商品収支の赤字に不満を示してきた米国は、序盤から「即刻改正交渉」を主張するものとみられる。ドナルド・トランプ米国大統領は7日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮のミサイル事態に対する電話会議でも「莫大な貿易赤字を是正し、公正な関係を発展させていくために、韓米自由貿易協定の改正が必要だ」と改めて強調した。

 一方、韓国政府は協定文に手をつけなくても十分協議が可能だという立場を展開するものと見られる。産業部は共同委員会の開催について、「両国間の貿易・投資・雇用において、相互に互恵的な成果を挙げたという点を強調し、効果について両国が共同で客観的な調査・研究・評価をできる最善の策について議論する計画」だと説明した。文在寅大統領も17日、就任100日記者会見で「我々が商品部分では利益を得ているが、サービス部分では赤字が出ており、大韓民国の投資額も遥かに多いという点を十分に提示し、国益のバランスを守る堂々とした交渉をするだろう」と明らかにし、韓国政府は協定の効果に集中するものとみられる。

 政府は今回の交渉の目標に、いわゆる「拡大利益バランス」を設定したと伝えられている。産業部の関係者は「利益バランスと国益極大化を交渉の目標に設定している。韓国側代表団と戦略案を週末に最終的にまとめる予定」と話した。自動車・鉄鋼品目など両国間の貿易規模縮小を通じた貿易赤字の解決方法ではなく、両国の貿易規模をさらに増やして「拡大した新しい利益バランス」を追求するという意味だ。こうした戦略に通商専門家であるソン・ギホ弁護士は「『国益極大化』などの抽象的な目標の代わりに具体的にどのような目標を持って交渉に臨むのか明らかにする必要がある。新政府の経済政策である所得主導成長に合わせた目標を提示してこそ今後の評価も可能だ」と話した。

キム・ソンファン、チョ・ゲワン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/807405.html 韓国語原文入力:2017-08-18 21:20
訳M.C(1702字)

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