登録 : 2017.08.17 03:25 修正 : 2017.08.17 08:00

16年ぶりのセーフガード調査の着手に 
議会と太陽光産業協会も反対の書簡 
輸入鉄鋼への追加関税の検討めぐっても 
あちこちで「米国内の雇用を悪化させる」との声 
予想外に「内部から強い抵抗」に直面

アラン・グリーンスパン、ベン・バーナンキ、ジョセフ・スティグリッツ、グレゴリー・マンキューなど歴代米国大統領の経済諮問だった経済学者15人が7月12日、輸入鉄鋼に対する国家安保への影響調査と関連し、トランプ大統領に送った共同書簡//ハンギョレ新聞社
 「米国製造業と雇用優先主義」を掲げ、韓国など対米主要輸出国を相手に、輸入規制と通商報復に乗り出している米国トランプ政権が、国内内部の反発に直面し、かえって困惑した状況に追い込まれている。

 15日(現地時間)、米国国際貿易委員会(ITC)は、ワシントン本部事務所で韓国産などの輸入太陽光電池(セル・モジュール)を対象に進めているセーフガード(緊急関税の賦課や輸入制限)調査の公聴会を開いた。米国は今年6月、2001年以降一度も実施しなかったセーフガード調査を電撃的に再開した。韓火キューセルなど韓国企業はこの場で「韓国産太陽光電池は『予測できなかった急激な輸入の増加』や『深刻な被害の原因』など、セーフガード発動要件に該当しない」と反論した。

 特に、米国内部からもセーフガード措置に反対する声が上がっている。米国上院・下院議員69人は、今月11日、国際貿易委員会に送った書簡で「セーフガードが米太陽光産業企業と従事者に及ぼす否定的な影響を考慮すべきだ」と明らかにした。セーフガード措置が発動すれば、太陽光産業が萎縮し、来年には関連した8万8千の働き口が消える可能性もあると懸念を示した。これに先立ち、ミッション・ソーラー・エネルギーをはじめとした米国の太陽光エネルギー産業協会(SEIA)も、国際貿易委員会に書簡を送り、「セーフガードが米国メーカーの生産コストを高めるなど、太陽光産業全体に被害をもたらすだろう」として反対した。

 トランプ政権による保護貿易攻勢が、内部の反発によって座礁する可能性があるとされる品目は鉄鋼製品だ。トランプ大統領は昨年4月20日、通商拡大法第232条に則って、輸入鉄鋼製品が米国の国家の安保に及ぼす影響を調査するよう行政命令を発動した。これにより、米商務省が今月6月の調査報告書の草案をすでにホワイトハウスに送ったが、依然として結果の発表が見送られている。

 その理由は、米国産業界とシンクタンク、経済学者など、様々なところから上がってきた反対の声が、さらなる高まりを見せているからだ。6月、米国の有力シンクタンクのヘリテージ研究所は、イシューペーパーを発表し、「輸入鉄鋼製品に関税を課せば、むしろ米国製造業の中間財の費用がかさみ、米国労働者の雇用が脅かされることになるだろう」と警告した。特に、アラン・グリーンスパン氏やベン・バーナンキ氏など、歴代米大統領の諮問経済学者15人は先月12日、トランプ大統領に共同書簡を送り、「韓国などからの輸入鉄鋼に対する追加関税の賦課は、消費者価格の上昇など、得よりさらに大きな損失をもたらすだろう」と指摘した。相次ぐ反発で、トランプ大統領は先月ウォールストリートジャーナル紙とのインタビューで「輸入鉄鋼に対する関税措置を直ちに取ることを望んでいるわけではない」と一歩後退した。

 このような状況について、英国の「フィナンシャル・タイムズ」は最近、「岐路に立たされたトランプの通商政策」という記事を掲載し、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉に乗り出したトランプ大統領が開放化されたグローバル貿易通商という“現実”に直面し、窮地に追い込まれていると報じた。その事例として、米国のテレビ衛星アンテナメーカーのワインガード(Winegard)が海外の鉄鋼を使用できず、自国の鉄鋼を使った場合、製品が値上がりし、カナダ、メキシコ市場を失う恐れがあると紹介した。

 一方、トランプ大統領は14日(現地時間)、「中国の知的財産権の侵害を調査せよ」と命令し、米中貿易戦争を予告した。これに対して韓国貿易協会は16日「米中通商紛争」報告書を発表し、「貿易制裁が強くなると、中国も米国商品に対する反ダンピング関税の賦課と世界貿易機関(WTO)への提訴、ボーイング航空機・スターバックス・アップルの不買運動を通じて、対抗に乗り出す可能性が高い」と明らかにした。

チョ・ゲワン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2017-08-16 21:15
http://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/807033.html 訳H.J(2007字)
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