登録 : 2017.04.19 02:59 修正 : 2017.04.19 07:35

ペンス米副大統領の言及により“改定”の可能性高まる 
米国、自動車・サービス市場の追加緩和を求める見込み

マイク・ペンス米副大統領が18日、ソウルハイアットホテルで開かれた駐韓米国商工会議所の行事で演説している=共同取材団//ハンギョレ新聞社
 マイク・ペンス米副大統領が韓米自由貿易協定(FTA)の「改定」に言及したことで、北米自由貿易協定(NAFTA)に続き、韓米FTAをめぐる再交渉または改定の可能性が一層高まっている。

 韓米FTA第24条は、両当事国の一方が要求すれば、書面で合意し、改定交渉を開始できるとの条項を設けており、これを拒否するのは難しい。韓米がFTAの改定に向けた交渉に入った場合、両国の間にどのような争点が交渉テーブルにあがるだろうか? 先月、米通商代表部(USTR)が発表した貿易障壁に関する報告書から、今後米国が要求するとみられる争点が推察できる。

 米国はまず、自動車品目を最初に取り上げる可能性が高い。協定には自動車と関連して「スナップバック(Snap-back)条項」がある。米国産自動車の韓国輸入が著しく減少すると共に、韓国産自動車の米国輸出が大幅に増えた場合、これを不公正貿易によるものと判断し、従来の自動車譲許関税率を撤回できるという規定である。大邱大学のキム・ヤンヒ教授は「米国はまだ一度もこの条項に言及したことはないが、今後はこれを提起する可能性も考慮しなければならない」とし、「ただし、品目別に現行の譲許関税率そのものを変えるのよりは、反ダンピングやセーフガード(緊急輸入制限)など、非関税障壁問題を主に取り上げる可能性が高い」と話した。米国産自動車の韓国輸入開放の関税率は協定が発効した2012年当時の8%から段階的に引き下げられ、昨年からは無関税に変わった。米国側はこれまで自動車関連の非関税障壁を問題として取り上げてきた。特に、自動車座席シート規格などと関連した韓国交通安全当局の基準を問題視した。

 法律・医療サービスの市場開放も争点になる見込みだ。法律サービス市場は、ここ3月に3段階の自由化がすでに完了した状態だ。しかし、米国側は「米国のローファームが韓国で開業する際、持分を50%以下に制限した韓国側の条項を撤廃してほしい」と要求してきた。輸入通関の過程の原産地検証も、改定交渉の優先順位の上位になる可能性がある。米国は「製造業工業製品から農水産物まで、様々な品目における韓国の原産地検証が過度に厳しい」として、通関規定の緩和を求めてきた。

 これに対して産業通商資源部の関係者は「ペンス副大統領の言った韓米FTA『改定』(reform)の前後の文脈から、その意味と(改定に向けた)意向がどれくらい強いのかを検討・分析し、内部的に対応ガイドを作っている」とし、神経を尖らせた。もし改定交渉に入った場合、韓国側が提起する可能性が高いのはまず、自動車関連税制だ。この協定は自動車関連税制の場合、排気量を基準に税金を新しく賦課できないよう規定している。これは国際的な環境保護の流れに反するもので、改定が必要だと指摘されている。韓国側が協定文に盛り込まれた医薬品許可・特許連携制度に対する修正を要求する可能性もある。米国の多国籍医薬品メーカを保護するための条項で、韓国内でジェネリク医薬品の販売が迅速に行われず、韓国消費者の厚生に影響を及ぼしているからだ。

 しかし、既に発効中の各品目別関税譲許率を元に戻すのは容易ではないと見られる。産業通商資源部の関係者は「2国間貿易協定で各品目の関税譲許率をさらに自由化(緩和)する方向で改定するのはできるが、逆に協定以前の水準に関税率を戻したり、さらに強化する改定が可能なのかは検討してみなければならない」と話した。関税率を協定以前に原状復帰したり、関税率を再び高める交渉は「重大な協定履行の違反事項」がない限り、なかなか認められないからだ。

 キム・ヤンヒ教授は「自国の優先主義を標榜したトランプ政権が国民の目を海外に向けさせるための政治的レトリックである可能性も排除できない」としたうえで、「すでに開放された市場を元に戻すことは難しく、両国が改定交渉を通じて新たな利益均衡の譲許案を作るのも容易ではないだろう」と指摘した。実際、米国国際貿易員会(ITC)は昨年の報告書で、韓国に対する米国の貿易赤字が増えているが、韓米自由貿易協定がなければ年間440億ドルに達したはずの貿易赤字が、協定のおかげで283億ドルに減ったと明らかにした。

チョ・ゲワン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2017-04-18 18:36
http://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/791264.html 訳H.J(1951字)

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