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韓国、為替操作国指定は免れたが不安は変わらず

登録:2017-04-16 23:39 修正:2017-04-17 06:52
米国、韓国・中国・日本など6カ国を為替観察対象国に再指定 
韓国に「通貨政策の透明性を高めよ」圧迫
米財務省が14日発表した半期の為替報告書//ハンギョレ新聞社

 米国政府が韓国について「為替観察対象国」の指定を現行通り維持したが、圧迫の手綱を放さないことを明確にした。これによって、韓国の為替当局の身動きの幅が狭まるものと予想される。

 米財務部は14日(現地時間)、半期の為替報告書で、韓国をはじめ中国、日本、ドイツ、スイス、台湾の6カ国を「(為替)観察対象国」に分類した。昨年10月、同じ報告書で指定された観察対象国の地位をそのまま維持したということだ。憂慮されていた為替レート操作国指定はなかった。

 米国は、対米貿易黒字200億ドル超過、経常収支黒字の国内総生産(GDP)の3%超過、一方向の市場介入など3大条件を基準に為替操作国(深層分析対象国)を指定する。今回韓国は対米貿易黒字(2016年277億ドル)、経常収支黒字(GDP 7%)など2つの条件に該当し、観察対象国に再び分類された。中国は、対米貿易黒字(2016年3470億ドル)の条件を満たしたが、今回も観察対象国の地位が保たれた。

 しかし、米国は報告書で韓国について「為替の自律性を高めることを要求し、今後韓国の通貨(為替)介入を綿密に検討するだろう」と明らかにして、圧迫を続けることを示唆した。米国は、市場介入は無秩序な市場環境など例外的な場合に制限し、通貨政策の透明性を高めるよう勧告した。また、財政余力を活用した内需活性化推進で経常収支黒字幅を減らすことを勧告した。

 今回の決定は、先立って行われた米中首脳会談で、中国が貿易不均衡の解消に向けた100日計画を講じると明らかにした点などが影響を及ぼしたものとみられる。しかし、下半期に米中間の通商紛争が再燃した場合、韓国も被害を受ける可能性がある。また、米国の為替圧迫が続く予定であるだけに、韓国の為替当局が為替の微調整にも消極的になり、ウォン-ドル相場が乱高下する可能性も排除できない見通しだ。

パン・ジュンホ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/790913.html 韓国語原文入力:2017-04-16 20:16
訳M.C(975字)

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