登録 : 2017.03.10 04:18 修正 : 2017.03.10 07:32

国家安保問題のため、経済界の積極的な対応が困難な側面もあるが 
ロッテ・化粧品・旅行会社「政府が積極的に乗り出すべき」 
製造業では「もう少し見守ろう」明確な立場の相違 
商工会議所・貿易協会、にっちもさっちも行かず沈黙

今月3日午後、ソウル明洞にあるロッテデパートに免税店の案内板が立てられている=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社
 中国のTHAAD(高高度防衛ミサイル)報復が拡大する中、中国の報復が製造業にまで拡大される可能性に対する経済界の見通しが分かれ、対処方式でも意見の相違が見られている。現在苦境に立たされているロッテグループと化粧品、旅行業界は、解決に向け政府がより積極的に乗り出すべきと主張しているのに比べ、まだ被害が及んでいない製造業界では、中国の動きをもう少し見守ろうという慎重な姿勢を示している。これによって経済団体もにっちもさっちも行かず、沈黙を守っている。

 9日、大韓商工会議所、韓国貿易協会、韓国経営者総協会(経総)などによると、中国のTHAAD報復でロッテグループと化粧品、旅行業界中心に被害が増えているが、直ちに経済界共同の立場を発表したり、政府に建議する案は検討していないという。産業通商資源部と経済5団体が参加した7日の経済団体協議会でも、経済界はTHAAD問題を正式に取り上げなかった。経済団体のある役員は「ティータイムの際、THAAD問題が簡単に言及されたものの、本議題としては議論しなかった」とし、「キム・ヨンベ経総副会長の『冷静に対処しなければならない』との発言は、原則的な話」だと説明した。経済団体は業界の意見を集約するための会合も計画していない。 ただ、貿易協会が8日、貿易問題申告センターを設置したくらいだ。

韓国の対中国輸出比重の推移(資料:現代経済研究員)//ハンギョレ新聞社

 経済団体がこのように沈黙するのは、経済問題がある度に積極的に企業の利益を代弁していた姿とはかけ離れたものだ。経済団体は、国家安保がかかった問題であるため、企業利益だけを主張しにくい側面もあるが、経済界の内部でも中国のTHAAD報復に対する対処方法をめぐって意見が食い違っているからだと説明する。大韓商工会議所の関係者は「直撃を受けた化粧品、観光業界、流通業界(ロッテグループ)は、政府が事態の解決に向けて積極的に乗り出すことを望んでいるが、まだ被害がない製造業らがうかつに乗り出してかえって中国を刺激する恐れもあるため、中国の動きをもう少し見守ろうという慎重論を展開している」と打ち明けた。

 専門機関も中国が韓国産中間財にまで報復を拡大することはないだろうと予想している。対外経済政策研究院のチェ・ナクキュン先任研究委員は「韓国産中間財の部品に対する報復の可能性はほとんどない」として、中国経済に及ぼす悪影響や日中間の貿易戦争秘話と米国の報復の可能性、世界貿易機構(WTO)規定違反の可能性などを理由に挙げた。現代経済研究院のハン・ジェジン研究委員も「韓国の中間財輸出の中で中国の比重は徐々に増えて2015年基準で30.5%に達するほど高い」としたうえで、「韓国産中間財に対する需要が当分は続く可能性が高いため(中国の報復による)被害は限られたものになるだろう」と分析した。

 しかし、中国の報復が開始段階に過ぎず、今後報復が強まると共に、その領域を拡大する可能性に備えなければならないという相反する見方もある。LG経済研究院のキム・ヒョンジュ研究委員は「中国が今は消費財と観光・旅行など自分の国の被害がほとんどない分野に報復を集中させているが、後には自分たちの被害も甘受して中間財にまで拡大する可能性もある」とし、「THAADを早期に配備しても、中国はTHAADの撤退を目的に劇薬処方並みの報復に乗り出しかねない」との見通しを示した。

クァク・ジョンス先任記者、チョ・ギェワン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2017-03-09 13:12
http://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/785747.html 訳H.J(1766字)

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