登録 : 2017.01.04 22:56 修正 : 2017.01.05 11:47

韓国造船産業受注残高 
1999年以後初めて日本に抜かれ 
政府の造船・海運産業政策の失敗も 
韓国造船業の墜落に一役

危機の韓国造船業が受注残高で日本に逆転された。清算手続中の慶尚南道統営市の新亜SB造船所のドックや設備が錆ついた状態で放置されている=統営/キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社
 急激な“受注絶壁”で数年来危機を持ちこたえてきた韓国造船業が、ついに受注残高で日本に抜かれる状況に至った。1999年末に日本を抜いて世界首位に上がって以来、17年ぶりに“造船韓国”の地位が揺らぐのではという憂慮があらわれた。

 4日、英国の造船・海運市況専門機関のクラークソンによれば、昨年末基準で現代重工業・大宇造船海洋・サムスン重工業など韓国造船企業の受注残高(暫定値)は1989万CGT(標準貨物船に換算したトン数、473隻)、日本は2006万4千CGT(835隻)とそれぞれ集計された。日本が韓国を17万CGTほど上回る結果だ。受注残高とは、当該時点で造船所のドック(船舶建造台)に残っている船舶建造受注の備蓄量を意味する。

 ただし、年間受注量では未だ韓国が日本を上回っている。昨年、韓国造船業の新規受注量は157万2千CGTで、中国(351万3千CGT)には遅れをとったが、日本(111万5千CGT)に対しては上回った。

韓国・日本造船業注残量の推移(年末基準)//ハンギョレ新聞社
 韓国は1999年末時点の受注残高で日本に2万CGT上回って以後、継続して優位を示し続けた。造船業が大好況を謳歌した2008年末には、韓国の受注残高が日本の2倍に達しもした。現在は国家別受注残高で中国が1位で、韓国と日本が2,3位をめぐって競合している。

 日本に遅れを取ることになった要因としては、何よりも世界的に深刻な受注不況が挙げられる。日本に比べて韓国の造船業は、グローバルな造船不況の衝撃をはるかに大きく受ける。韓国の造船業は、受注の90%内外をグローバル船主から受けている。反面、日本は自国内の発注物量が受注船舶の50%に達する。

 日本の造船所は昨年1~11月に合計48隻を受注したが、このうちMOL(商船三井)をはじめとする日本国内の巨大海運会社が発注した物量が少なくとも40隻以上あった。現代重工業の関係者は「日本は自国海運会社の発注が多いために造船所が持ちこたえているが、韓国は個々の海運企業が流動性危機に直面し、過去数年間に韓国国内の海運会社から一隻も新規発注を受けられなかった」と話した。韓国産業研究院のホン・ソンイン研究委員は「グローバル造船業が受注不振に陥っている今は、自国内の発注物量が一定の安全弁の役割をすることになる」と話した。

 昨年、韓国の造船企業の場合、建造を終えて船主に引き渡した船舶が圧倒的に多かったという点も、韓国と日本の“再逆転”の背景として作用した。新たな受注で満たせない状況で、昨年ドックから出た船舶は韓国が1140万6千CGTである反面、日本は670万4千CGTであった。

 また、造船と海運という二つの産業が、お互いを引き立てていく“産業生態系”が破壊したことも、今回の事態を招くのに一役買ったという話も出ている。ある海運業界関係者は「韓国国内の造船業受注を助けるという名目で、海外の海運会社に輸出金融を支援したりもした反面、韓国国内の海運会社は信用評価が良くないなどの理由で支援や恩恵をほとんど受けられなかった」と話した。産業政策次元の不均衡な資源配分で、韓国の海運産業が没落の危機に処して、その結果造船も一緒に打撃を受けているわけだ。

 韓進(ハンジン)海運が事実上の清算手続きに入り、今後韓国の造船所が受注不振に一層苦しむことになるという観測も出ている。ホン研究委員は「海運業況が回復しても、グローバル海運会社が必要な船舶をかつての韓進海運の船舶購入により充当する公算が高く、そうなれば海外船社の新規発注が大幅に減りかねない」と憂慮した。

 しかし、日本の今回の再逆転は一時的現象に終わる可能性が高いという見解もある。ホン研究委員は「日本の造船産業自体が規模や技術能力で競争力を回復し韓国を再逆転する状況ではない」として「今回の逆転が“傾向”として続く可能性は極めて低い」と見通した。

 今、韓国政府と業界がしなければならないことは何だろうか? ソウル大造船海洋工学科のキム・ヨンファン教授は「造船業の構造調整突入が大幅に遅れ、それなりに発注需要がある海外船主でさえ建造単価がさらに下がるのを待つために発注を先送りしている局面」とし「造船生産能力を30%ほど下げることを目標にする現在の構造調整を着実に進めながらも、政府はグローバルなチキンゲームで造船ビッグ3が1~2年間は生存を維持できるよう流動性の確保支援に乗り出さなければならない」と話した。

 世界造船業の状況(受注量基準)変化の歴史を見れば、日本がヨーロッパを抜いたのが1960年代中盤だ。その後1980年代初めに現代重工業が個別造船会社として世界首位に上がった。1999年には韓国の全体造船業が日本を抜いて世界1位に跳躍する。韓国の造船会社は2005年からの数年間は、史上類例のない盛況を謳歌したが、2008年の世界金融危機と海洋プラント事業失敗の余波から未だに抜け出せずにいる。この渦中で、中国の造船会社が中国政府の需要創出と政策金融支援を踏み台にして跳躍し、韓国は2009年に世界1位の座を明け渡した。

チョ・ケワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-01-04 19:29
http://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/777357.html 訳J.S(2279字)

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