本文に移動
全体  > 経済

アジア株式市場が反発 中央銀行の対応に効果

登録:2016-06-27 21:47 修正:2016-06-28 06:54
アジア主要国の株式市場がブレグジットショックから抜け出した27日、ソウル・汝矣島の韓国証券取引所の職員たちが各国の株価指数の状況を示す電光板を見つめている//ハンギョレ新聞社

 今月24日の「ブレグジット」(英国のEU離脱)の衝撃を受けた国際金融市場が27日、沈静化する様相を示した。外国為替市場では、英国のポンド貨が急落を続けるなど、比較的変動が大きかったが、各国政府と中央銀行が先を争って緊急対応と協力の意向を表明したことで、少しずつ安定を取り戻している。

 27日、コスピはブレグジット発生前の取引日より1.61ポイント(0.08%)上がった1926.85で取引を終えた。開場直後には、前日の取引日より23.39ポイント(1.21%)下げた1901.85で出発し、1900ラインも崩れる可能性があるとされていたが、午前中に下げ幅が減速し、午後の取引終了間際に反発に成功した。特に機関が4000億ウォン(約343億800万円)を買収したのが功を奏した。コスダックは午前中に2.77%の下落から始まったが、午前中上昇に転じたのに続き、午後には0.15%(0.96)上昇した648.12で取引を終えた。

 日経指数は先週金曜日7.9%も暴落し、世界の株式市場でも下げ幅が大きい方だったが、27日には1.43%の反発で取引を始めた。日経は同日午後2.39%(357.19)上がった15309.21で取引を終えた。中国はブレグジットによる影響が特に弱かった。上海総合指数は、ブレグジット当日にも1%台の下げ幅を示したが、27日にも1.45%(41.41)上がった2895.70で取引を終えた。中国にとっては、欧州連合の亀裂が政治・経済的反射利益をもたらす可能性もあるものと見られる。

 このように、金融市場が比較的速く安定を取り戻しているのは、各国政府と中央銀行の素早い介入の意志に支えられたものと見られる。イ・ジュヨル韓国銀行総裁は同日午後、緊急幹部会議を開き、「金融市場の安定のために、余裕を持って市場の流動性の管理をする」とし、金融市場の不安がかなり緩和されたと指摘した。イ総裁は「政府など国内関連機関はもちろん、主要国の中央銀行とも情報交換や政策協調を一層強化していく」と述べた。

 ブレグジットが金融市場に与える影響は、短期的ショックにとどまる可能性が高くなった。しかし、今後、欧州連合と英国の複雑な「離婚交渉」の過程で繰り広げられるさまざまなシナリオに伴う中長期的な政治・経済問題が、課題として残っている。今年10月に憲法改正案の投票を控えたイタリアやフランス、オランダの欧州連合からの離脱の可能性などが伏兵となるかもしれない。ハナ金融研究所のチャン・ボヒョン上席エコノミストは「欧州連合内の分離主義運動がどれくらい拡散するのか、英国と欧州連合の交渉過程がどれほど順調なのか、グローバルレベルの政策協調が持続的かつ順調に行われるのかなどがカギとなる」としたうえで、「ブレグジットによるショックはすぐ沈静化したとしても、これからの政治的過程が長く複雑であるため、今後も金融市場の不安を誘発する様々なリスクが飛び出す局面が続く可能性が高い」と指摘した。

チョン・セリ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-06-27 17:45

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/749919.html 訳H.J

関連記事