登録 : 2016.05.24 23:34 修正 : 2016.05.25 14:48

KDIが「闇の中の構造調整」と正面から批判 
「政府には原則も司令塔もない」

責任主義・費用最小化の原則もなく
国策銀行の資本拡充・傭船料だけに神経
「政府、差別減資には言及すらせず」

今後の成長動力・失業問題などを総括する
長期的見識と政府の指令塔が必要だが
構造調整の範囲や規模について部署間不一致

キム・ソンテ韓国開発研究院(KDI)マクロ経済研究部長が24日、企画財政部ブリーフィング室で「構造調整の大原則が明らかになっていない」と指摘した=世宗/連合ニュース
 「大原則が示されていない。コントロールタワーもない」

 国策研究機関の韓国開発研究院(KDI)が、政府と債権団の主導で進められている企業構造調整に対し、正面から苦言を呈した。 政府が国政の核心課題として推進している対策に、国策研究機関が公開で批判の声を上げたのは、現在の構造調整がそれほど脆弱であることの証でもある。

 韓国開発研究院マクロ経済研究部のキム・ソンテ部長(首席エコノミスト)は24日、政府世宗(セジョン)庁舎で発表した「2016経済展望」を説明する席で、「構造調整の大原則が示されていない。(企業を危うくした程度に応じて責任を負わせる)責任主義と(国民の負担を減らす)費用最小化の原則がなければならない」と指摘した。

 企業の構造調整が円滑に進行されるには、株主、経営陣、債権団、社員など利害関係者の利害調整が必要で、こうした調整のためには皆が共感できる原則が提示されなければならないということだ。 現在政府は、構造調整のための「国策銀行資本拡充」方案準備作業と構造調整対象企業になった現代商船と韓進海運の傭船料交渉に神経を使っているだけで、利害関係者にどんな方法で責任を負わせるかについては、これといった原則を提示していない。

 専門家たちは、企業不良の最大の責任者である大株主に最大の費用を負わせるべきと見る。 具体的な方法としては「差別減資」(大株主の株式数を一般株主より高い割合で減らす行為)が挙げられるが、現在まで政府も債権団もこれに対する言及はしていない。

経済成長率の推移(資料:韓国銀行、韓国開発研究院)//ハンギョレ新聞)
 また、KDIのキム部長は構造調整を総括するコントロールタワーがない点も問題点として挙げた。 「かつての外国為替危機当時には、不良企業の整理自体だけに注目しても問題がない環境だったが、現在の企業不良は世界経済の不確実性と脆弱な産業競争力など、過去より大きな次元で進んだことを考慮しなければならず、構造調整後の成長動力を作る作業や、構造調整にともなう失業問題も包括できる政府内のコントロールタワーが必要」と主張した。

 これは単純に不良が悪化したいくつかの企業や業種の生死を決める近視眼的構造調整を越え、競争力のある産業を育成する長期的見識に立った構造改革が必要なのに、その処方せんが出されていないことに対する問題提起と言える。 さらには、構造調整を総括している金融委員会と、これを支援する企画財政部や韓国銀行の部内でも意見の衝突が起きている。

 資本市場研究院のピョ・ミョンソン研究員も、最近出した報告書で「国民の負担を最小化し、迅速な構造調整を推進するためには(政府部署で構成された)コントロールタワーが主導する構造調整の方向設定が欠かせない」と主張している。

 実際、政府部内でもこうした指摘に呼応する人は少なくない。 「部署間はもちろん、同じ部署内でも考えが異なっているのに、どうやってコントロールタワーを作動させるのか」という反応が大多数だ。 構造調整のために財政を使わなければならない企画財政部予算室では、「構造調整の概略的輪郭すら分からない状況で、国家の蔵を開けることなどできない」(予算室当局者)という不満がある。 反面、金融委では「構造調整のメスを振るったことのある人が、政府内でイム・ジョンリョン委員長以外にいるのか」(金融委のある課長級幹部)と他部署の介入に不快感を示した。また、全般的な構造調整の範囲と規模についても、依然として政府内の共感が形成されていないのが実状だ。

キム・ギョンナク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-05-24 19:48
http://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/745267.html 訳J.S(1745字)

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