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サムスン電子株主総会、異例の表決通過

登録:2016-03-11 22:43 修正:2016-03-12 08:27
ソン・グァンス元検察総長、パク・ジェワン元企画財政部長官の社外重役資格巡り攻防
11日、瑞草ビルの多目的ホールで開かれたサムスン電子定期株主総会で、クォン・オヒョン・サムスン電子代表理事副会長が主要な経営成果と経営方針について株主に紹介している=サムスン電子提供//ハンギョレ新聞社

現代自動車株主総会、案件原案どおり可決
チョン会長父子の過度な兼職批判も

54の大企業が同じ日に株主総会開き
「株主議決権行使を制約」批判

 11日に開かれたサムスン電子の株主総会で、一部の理事候補の資格を巡り表決手続きまで行った結果、すべての候補が再選任または新たに選任された。 サムスン電子株主総会での表決は2005年当時、参与連帯の問題提起でキム・インジュ構造調整本部長の理事再選任案を巡って行われてから以来11年ぶりだ。

 この日開かれたサムスン電子の株主総会で、一部の株主はソン・グァンス氏(元検察総長)とパク・ジェワン氏(元企画財政部長官)の社外重役選任に関して問題を提起した。 ある株主はソン候補がサムスン電子の競争会社を代理したことのある法務法人「キム・アンド・ジャン」の所属であり、パク候補はサムスングループの支配を受ける成均館大の教授職にあるという点を挙げて反対を表明した。 結局、電子表決が行われ、約9200万株の賛成と約580万株の反対で案件は通過した。 またシン・ジョンギュン社内理事再選の件と理事報酬限度額承認(390億ウォン・約37億円)の件についても表決がなされたが、可決された。 午前9時に始まった株主総会は、4度の表決で昼の12時20分に終わった。 同日開かれたサムスン物産の株主総会でも一部の株主が昨年の財務諸表承認の件に反対し、表決の末に96%を超える賛成で通過した。

 サムスン電子をはじめサムスン物産、証券、カード、重工業、電気、SDI、ホテル新羅はこの日に開かれた株主総会で社外重役も理事会議長を務められるようにする定款変更案を可決した。 反面、売却を推進中の第一企画ではこのような定款改正を行わなかった。 サムスン電気は株主総会の後に理事会を開き、社外重役を務めるソウル大のハン・ミング名誉教授を理事会議長に選任した。

 現代自動車グループの主要系列会社も、この日の株主総会で社内外理事候補選任案を原案どおり通過させた。 現代自動車はチョン・ウィソン副会長が3年任期の社内理事に再選任され、イ・ウォンヒ社長は社内理事に新たに選任された。 「良い企業支配構造研究所」はチョン副会長が現代自動車の他にも現代モービスと現代製鉄の社内理事、起亜自動車と現代オートエバーの非常勤理事を務めるなど兼職が過度で、ビジネスチャンス流用の危険があるとし選任反対を勧告した。 イ・ウォンヒ社長についても、過去にチョン・モング現代自動車会長が現代自動車と現代重工業の資金を横領した事件に関わったことがあるとし反対意見を明らかにした。 社外重役に再選任された西江大のナム・ソンイル教授とソウル大のイ・ユジェ教授は、2014年に現代自動車グループが韓国電力本社跡地を10兆ウォン(当時約1兆円)以上で購入する過程で一切の権限を代表理事に委任し批判を買った前歴がある。

 チョン・モング会長は現代モービスの株主総会で社内理事に再選任された。 チョン会長も現代モービス代表理事の他に現代パワーテク、現代建設、現代NGBの社内理事または非常勤理事を兼ねている。 現代モービスと大規模取引のある現代自動車や現代ブロービスの支配株主で利害関係衝突の危険もある。 社外重役として新規選任されたイ・スンホ元釜山地方国税庁長は、現代モービスが国税庁を相手に出した訴訟を代理する栗村の顧問であるため独立性に欠けるという批判があった。 だが、現代自動車の主要系列会社の株主総会では株主の反対もなく経営陣案件がすべて通過した。

 この日、サムスン電子、現代自動車、ポスコなど54の主要大企業は例年どおり同じ日に株主総会を開催したため、株主が議決権行使に障害を受けた。 オランダの年金基金運用機関APGのパク・ユギョン理事は「同じ日の同じ時刻に株主総会を開くことは、株主に議決権を行使させまいとする行為だ。 外国のように大企業の株主総会が重ならないよう大企業自らが努力すべきだ」と話した。

イ・ジョンフン、パク・ヒョンジョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/734552.html 韓国語原文入力:2016-03-11 21:05
訳J.S(1827字)

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