登録 : 2016.02.19 23:27 修正 : 2016.02.20 06:42

マイナス金利//ハンギョレ新聞社

ヨーロッパ、日本、世界経済25%地域で施行 
理論とは異なり消費促進に懐疑的 
為替レート戦争を煽るだけ、可能性指摘も 
景気浮揚カード、底打ちの信号になる危険 
ECB来月追加金融緩和策に注目

 マイナス金利政策の施行は、中央銀行が景気を浮揚する手段がこれ以上はないという意味か?

 ヨーロッパ、日本を含め世界経済の4分の1を占める地域でマイナス金利政策が施行され、これに対する憂慮が深まっていると英紙フィナンシャルタイムズが17日報じた。

 この政策は最近までは一部で実験される水準に過ぎなかった。 2009年スウェーデン中央銀行が中央銀行としては初めて景気浮揚のためにマイナス金利政策を用いたが、景気が好転すると即座に金利を再び引き上げた。 その後、2014年にヨーロッパ中央銀行(ECB)が預金金利をマイナスに下げたが、同措置に対しては当時も量的緩和政策の施行前に取る臨時の方便程度に考える見方が多かった。 だが、その後もスイスとデンマークの中央銀行が自国通貨の価値上昇を阻むためマイナス金利政策を導入した。 日本の中央銀行も今年、相次ぐ金融緩和政策にもかかわらず景気が好転しないため、この政策を持ち出した。 今や世界の中央銀行の普遍的政策手段の一つに格上げされそうだ。

 理論的には、マイナス金利政策は銀行には貸し出しを増やすよう誘導し、貯蓄をした人々には消費を促進する効果を生む。 だが、最近ヨーロッパで1万3000人を対象にした世論調査によれば、実際の消費促進効果は大きくないかもしれないとフィナンシャルタイムズは伝えた。 回答者の4分の3は貯蓄した資金をひとまず銀行から引き出すと答えた。 中央銀行の意図どおりになれば、人々は引き出したお金を消費に使わなければならないはずだが、消費を増やすと答えた回答者は12%しかいなかった。 ほとんどはお金を家に出していたり他の投資先を探すと答えた。

 銀行の立場では、マイナス金利時代だからと言っても預金者口座にマイナス金利を適用することは容易でない。 マイナス金利は都市銀行が中央銀行に預ける資金に普通は適用される。 都市銀行はこれを再び消費者に適用でき、実際に適用する所もなくはないが、極めて少ない。 なぜなら一般預金者の預金にもマイナス金利を適用すれば、預金者が先を争って銀行から資金を引き出す恐れがあるからだ。 都市銀行の主な収益源は預金金利と貸出金利の差を意味する預貸マージンだが、預金へのマイナス金利適用が難しいので預貸マージンが減る確率が高い。 このような憂慮から今年1月に日本の中央銀行がマイナス金利政策を発表した後、銀行株は20%も暴落したし、ヨーロッパでも銀行株が20%以上暴落した。

 一部では、マイナス金利政策に景気浮揚効果はあまりなく、為替レート戦争を煽るだけにしかなりかねないと指摘されている。 マイナス金利を導入すれば通貨価値が下落する効果がある。 ドイツ銀行はマイナス金利政策を「大量破壊兵器」に例え、「各国の“相互確証破壊”を呼び起こすだけ」と批判した。

 フィナンシャルタイムズは、市場におけるマイナス金利政策を危険と見る最大の理由は、その象徴性のためと伝えた。 マイナス金利政策を行うということは、中央銀行が景気浮揚のために使えるカードが底をついたという信号と思われかねないためだ。

 マイナス金利政策に加勢する強力な候補はヨーロッパ中央銀行だ。 ヨーロッパ中央銀行は来月10日に金融緩和策を追加で出すものと見られるが、現在-0.3%の預金金利を追加引き下げする可能性がある。 ヨーロッパ中央銀行が最近犯罪への悪用が懸念されるとして500ユーロ紙幣の流通禁止を表明した理由も、マイナス金利政策を展開しやすくするためではないかという見方がある。 高額券が流通すれば人々が現金を家に保管することがより容易になり、これはマイナス金利政策の目標である消費促進に反するためだ。

チョ・ギウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-02-18 21:59
http://www.hani.co.kr/arti/international/globaleconomy/731035.html 訳J.S(1788字)

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