韓米両国政府は今月16日(現地時間)、米国ワシントンDCで開かれた朴槿恵(パク・クネ)大統領とバラク・オバマ大統領の首脳会談を契機に、両国の協力拡大方案を盛り込んだ「韓米関係現況共同説明書」を採択した。 特に米国政府は最近妥結した「環太平洋経済パートナーシップ協定」(TPP)と関連して「米国はTPPに対する韓国の関心を歓迎することを再確認した」と明らかにし、韓国のTPP加入を公式に支持した。 共同説明書にはTPP議論を含めて、交易および経済関係深化▽グローバル パートナーシップ拡大▽新たな協力分野用意(ニュ-フロンティア)▽人的交流強化に関連した具体的内容が盛り込まれた。
■TPPなど経済関係
韓米両国は共同説明書で「最近成功裏に妥結したTPP交渉は、アジア・太平洋地域の経済パートナーシップ強化という価値を強調している」として「TPPと具体的な関心事項に対する建設的な協議を行ったが、それを深化させていくことを期待する」と明らかにした。 朴大統領は訪米期間中に「韓国はTPPについても米国の自然なパートナー」(国際戦略問題研究所演説)と強調するなど、TPP加入の必要性を強調したことがある。 共同説明書に米国側の公式的な歓迎の立場が明示されただけに、韓国のTPP加入が急流に乗るかが注目される。 韓米両国はこれと共に財政・通貨・外国為替政策を含むマクロ政策に対する相互理解を深めていく一方、韓米両国の地域・グローバル経済イシューに一層積極的に関与するため、年内に韓国外交部と米国国務省が「韓米高位級経済協議会」を開く計画と明らかにした。
■宇宙・サイバー安保協力も
韓米両国は既存の協力分野の他に宇宙、サイバー安保、気候変化など21世紀に入って重要性が高まった主要分野に対して協力を拡大していくことにした。 まず早期に宇宙協力協定の締結を推進し、来年には第2次韓米宇宙協力会議など宇宙対話を開催することにした。 サイバー安保と関連しては、大統領府とホワイトハウスの間にサイバー安保協力チャンネルを新設し、国際社会でのサイバー安保関連国際規範を先導することで合意した。 また、サイバー犯罪捜査協力、軍事的サイバー共助の強化はもちろん、サイバー力量強化のための共同研究、教育および人的開発、サイバーセキュリティー産業体間の活発な技術協力に踏み出すことにした。 両国は気候変化イシューに対応するため地球温暖化に影響を及ぼす代替フロン(HFCs)の生産・消費縮小および石炭火力発電の輸出信用金融を制限するよう協力を強化する内容なども共同説明書に盛り込まれた。
■グローバルパートナーシップの拡大
国際問題と関連してもパートナーシップを拡大することで同意した。 両国はまず核不拡散とテロおよび暴力的極端主義に対する対応で協力を強化することにした。 また朴大統領が先月、国連開発首脳会議で開発途上国の少女の保健・教育を支援すると明らかにした「少女のより良い人生」(Better Life for Girls)構想と米国の「女子に教育を」(Let Girls Learn)構想を連係させることにした。 両国国民のきずなを強化するために朝鮮戦争当時に米国兵士が搬出したと推定される文定王后御宝と顯宗御宝を早期返還するという原則を再確認し、韓国の学者を対象にした「フルブライト 米国学研究補助金プログラム」を作ることにした。