合併したサムスン物産は、サムスングループの中でも次世代事業として最も注目されるバイオ産業関連会社の唯一の最大株主に生まれ変わった。今後のサムスンの成長をけん引するとされることから、バイオ産業への投資にさらに弾みをつけるか注目が集まっている。
現在、サムスン・バイオロジックスの株式は、サムスン電子が46.3%、第一毛織が46.3%、サムスン物産が4.9%を保有している。第一毛織がサムスン物産を合併すると、合弁会社のサムスン・バイオロジックスの持分は51.2%で、サムスン電子を超えて最大株主となる。サムスンは、生物医薬品製造を目的としたバイオ製薬サービス企業クインタイルズ(Quintiles)とともに2011年4月、サムスン・バイオロジックスを設立した。 2012年には、バイオシミラー製品の開発と事業化のために、米国のバイオ製薬会社であるバイオジェン・アイデック(Biogen Idec)と合作して、サムスンのバイオピースを設立し、サムスン・バイオロジックスの傘下(90.3%)に置いている。生物医薬品は、生物由来の物質や遺伝子組換え技術などを活用した医薬品であり、バイオシミラーは、このような医薬品のジェネリック医薬品に当たる。
バイオ産業はサムスンが今後集中的に投資する分野として、2010年5月に発表した5大次世代事業のうち、成長の可能性が最も注目される分野である。当時、サムスンは、太陽電池、自動車用電池、LED、バイオ製薬、医療機器の5つの産業を戦略種目として育成すると発表した。太陽電池とLED事業は縮小や変更を余儀なくされたが、バイオ製薬分野には安定した投資が続いている。サムスンは2020年までに2兆1000億ウォン(約2332憶5222万円)を投資する計画だ。サムスンバイオロジックスは、現在稼動中の3万リットル規模の第1工場に続き、先月試験稼動を開始した15万リットル規模の第2工場が正式稼動すると、生産設備の規模においても世界3位のレベルに達することになる。
合併会社における総帥一家の持分が30%を超えるだけに、支配株主一家のバイオ事業への影響力も大きくなると予想される。また、バイオ産業は、サムスン電子が意欲的に推進してきモバイルヘルスケア産業と深くかかわっており、相乗効果を出すものと期待されている。
韓国語原文入力: 2015-05-26 19:59