サムスン電子イ・ジェヨン 副会長が、サムスン生命公益財団とサムスン文化財団の理事長に選任された。父親のイ・ゴンヒ会長が務めていた地位を受け継いだのは初めてなので、財界では「実質的な継承を示すための象徴的措置」と評価されだしている。
サムスン生命公益財団はこの日午前、臨時理事会を開き、5月30日で任期が終わるイ・ゴンヒ理事長の後任にイ副会長を新任理事長として選任したとサムスングループが15日発表した。 サムスン文化財団もこの日午前に臨時理事会を開き、イ副会長を新任理事長に選任した。 サムスン文化財団でのイ・ゴンヒ理事長の任期満了日は来年の8月27日だ。
サムスン生命公益財団は1982年、社会福祉法人・東方社会福祉財団として設立され、1991年に現在の名称に変わり、サムスン・ソウル病院の運営と共に低所得世帯のための保育事業、サムスン・ノーブルカウンティ運営などを受け持っている。 サムスン文化財団は1965年にサムスングループの創業者である故イ・ビョンチョル会長が建てたサムスン美術館リウム、プラト、湖巌美術館を運営している。
サムスン生命公益財団は、サムスン生命の持分2.2%を、サムスン文化財団はサムスン生命の4.7%、サムスン火災の3.1%、第一毛織の0.8%、サムソンSDIの0.6%、サムスン証券の0.3%、サムスン物産の0.1%の持分を持っている。
サムスングループ未来戦略室のある役員は「イ・ゴンヒ会長が病床にあって、財団理事長職を円滑に遂行することが困難なので、財団の設立趣旨を最もよく理解しているイ・ジェヨン副会長が理事長職を譲り受け遂行することが望ましいという理事の意見により、就任することになった」と説明した。 さらに財団をサムスングループ経営権行使に活用するのではないかという周囲の視線に対しては、「全く事実でない」と釘を刺した。 この役員は「イ・ゴンヒ会長と第一毛織がサムスン生命の持分40%を確保している状況で、経営権確保や行使のために財団の持分6.9%を活用することには何の意味もなく、そうする理由もない」として「今後、財団が系列会社株式を追加取得する計画はなく、相続に関連した税金を節税するためにイ・ゴンヒ会長個人の株式を財団に追加出捐する計画も全くない」と明らかにした。 また「相続に関連した税金は、法が決め次第透明且つ堂々と納付する計画」と付け加えた。