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韓国財閥3、4世の経営能力は全員落第点

登録:2015-03-31 09:02 修正:2015-03-31 13:03
専門家50人の評価で平均36点
財閥3、4世への経営権継承に関する専門家の評価結果。 資料:経済改革研究所 //ハンギョレ新聞社

 ロッテのシン・ドンビン会長が46点でトップ
 「経営権継承」ではほとんどが否定的

 経営権の世襲が進む韓国の財閥オーナー家の3、4世が、経営能力と富の移転、財産蓄積過程の正当性に対する評価で全員が落第点を受けた。

経営能力と富の移転の正当性評価で1位になったのはシン・ドンビン ロッテ会長。一方、経営能力では“ナッツリターン”事件の主役チョ・ヒョナ大韓航空前副社長の弟のチョ・ウォンテ副社長が、富の移転の正当性ではサムスン電子イ・ジェヨン副会長が最下位になった。

 経済改革研究所(所長キム・ウチャン高麗大教授)は30日、大学教授、民間研究所、証券市場専門家など50人に、財閥3、4世の所有権継承過程、経営能力、道徳性などを総合評価した「財閥総師一家経営権世襲と専門家認識度分析」を発表した。評価対象はサムスンのイ・ジェヨン、現代車のチョン・ウィソン、ロッテのシン・ドンビン、韓進(ハンジン)のチョ・ウォンテ、斗山(トゥサン)のパク・ジョンウォン、新世界(シンセゲ)のチョン・ヨンジン、ヒョソンのチョ・ヒョンジュン、現代(ヒュンダイ)のチョン・ジイ、OCIのイ・ウヒョン、錦湖(クムホ)のパク・セチャン、デリムのイ・ヘウクの11人で、公正委が指定した大規模企業集団に属し、役員経歴が5年以上のグループ総帥の子弟だ。

 彼らの経営能力は100点満点中平均35.79点で落第点水準だった。上位圏の1~3位はロッテのシン会長、斗山のパク会長、現代車のチョン副会長でそれぞれ45.9点、43.4点、41.6点を獲得した。中下位圏では新世界のチョン副会長(41.3点)、デリムのイ副会長(38.9点)、OCIのイ社長(35.78点)、サムスン電子のイ副会長(35.75点)、錦湖のパク副社長(34.3点)、ヒョソンのチョ社長(30点)、現代のチョン専務(27.7点)、大韓航空チョ副社長(18.6点)の順だった。

 経営継承のための富の移転と財産蓄積過程の正当性も、平均2.74点(10点満点)で終わった。ロッテのシン会長は4.44点で最高点を得たが、第一毛織(旧サムスンエバーランド)とサムソンSDS転換社債の廉価発行で数兆ウォンの上場差益を得たサムスン電子イ副会長は1.60点で最低点となった。

 経営権継承評価ではほとんどの専門家が否定的だった。総帥の子弟への世襲を望ましくないとする回答は56%で、望ましいとする回答(14%)の4倍に達した。子弟への世襲が企業価値に及ぼす影響でも「否定的」とする」回答が58%で「肯定的」とした回答(6%)の10倍に肉迫した。こうした世襲の最も大きい問題点では「経営能力の不在」(36.7%)と「不法な富の相続」(30.8%)が挙げられた。

 報告書を出したウィ・ピョンリャン博士は財閥グループの経営世襲に関して「韓国の財閥は広い意味で先進国にもある家族企業と分類されるが、存在と行動様式では顕著な違いが生じる」とした上で、「実際に施工される法律を遵守し、世襲の手続き的正当性を確保して合理的な後継者の養成プログラムを定着させる必要がある」と指摘した。

クァク・ジョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015.03.30 22:37

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/684648.html 訳Y.B

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