パクさん(23・女)は有名フランチャイズ美容室でインターンとして勤務している。 彼女は毎日午前9時から午後8時まで、週6日間仕事をするが、1カ月の賃金は僅か110万ウォン(約12万円)程度だ。 パクさんは「お客さんがいれば食事もろくに食べられず、夜8時を過ぎて退勤することも多い。 ヘアデザイナーになるには2~3年間のインターン生活を経なければならないので、大変でも我慢するしかない」と話した。
パクさんのように美容師や看病人、ゴルフ場キャディー、旅行案内員などサービス分野で仕事をする労働者の76.9%が、200万ウォン(1円=9ウォン)未満の月給で暮らしていることが明らかになった。
29日、統計庁が就業者の産業・職業別特性をテーマに発表した「2014年下半期 地域別雇用調査」によれば、サービス従事者のうち月間賃金が100万ウォン未満の労働者が28.2%、100~200万ウォンが48.7%に達し、月に200万ウォンを稼げずにいる労働者が76.9%いることが調査された。 200~300万ウォンは13%、300~400万ウォン5.8%、400万ウォン以上は4.4%に過ぎなかった。
職業別賃金水準を見れば、200万ウォン未満を受け取る比率は、単純労務従事者が88.4%で最も高く、次いでサービス従事者であると集計された。 賃金労働者全体では49.5%が200万ウォン未満の賃金を受け取っていた。 統計庁の地域別雇用調査は昨年10月に約19万9000世帯を対象に行われた。
統計庁の韓国標準職業分類によれば、警察、消防署員、駐車取り締まり員、看病人、産後調理従事員、美容師、理髪師、皮膚管理士、浴場管理者、ウェディングプランナー、航空・船舶・列車乗務員、旅行案内員、宿泊施設従事者、ゴルフ場キャディー、調理士などがサービス従事者に属する。
サービス従事者はなぜ賃金水準が低いのだろうか? 女性中心の働き口であることに加え非正規雇用が多いためだ。 サービス従事者273万9000人のうち、女性が175万7000人(64.1%)で圧倒的に多い。雇用形態を見ても臨時・日雇いが60%で常用職(40%)より多い。
韓国は女性と非正規雇用に対する賃金差別が深刻だ。 統計庁「経済活動人口調査付加調査(2014年8月)を基に韓国労働社会研究所が分析した報告書「非正規雇用の規模と実態」によれば、男子正社員賃金(326万ウォン)を100とする時、男子非正社員(176万ウォン)は53.9%、女子正社員(219万ウォン)は67.4%、女子非正社員(117万ウォン)は35.8%と調査された。女子非正社員が最も差別を受けていることになる。