「クリスマスの時だった。男のお客さんが来られて、自分にチューしてくれと言うんです。本当に惨めな思いをしました」
ソウル松坡(ソンパ)区新川(シンチョン)洞のあるビヤホールでアルバイトをしていたリュさん(26)が体験したことだ。 また、チャンさんは「オーストラリアのワーキングホリデーのプログラムに参加した時は、お客さんの行きすぎた要求はマネジャーが遮断してくれました。 ところが韓国では『お前がお客さんにうまく接しないからだ』という言葉がとても自然に出てくる」とうんざりした顔をした。
アルバイト青年たちは非常に高度な“感情労働”をさせられストレスを受けている。 青年ユニオンが感情労働全国ネットワーク、国会環境労働委員会チャン・ハナ新政治民主連合議員室と共に全国15~29歳のアルバイト生225人を調査して24日に出した感情労働実態調査結果の内容から、こうした現実が垣間見える。
最近1年間にお客さんから無理な要求を受けたことがあると答えたアルバイト生は半分を越える121人(53.8%)に達した。 114人(50.7%)が人格を無視されることを言われたと答え、89人(39.6%)が悪口や暴言を言われたことがあると答えた。 セクハラや身体接触をされたと答えた人も34人(15.1%)もいた。 身体的威嚇(35人、15.6%)や暴行(9人、4%)を加えられたと答えたアルバイト生もいた。
調査対象者はコンビニ、ファーストフード店、レストラン、飲み屋、コーヒー専門店、パン屋など、主にサービス業種で仕事をしているアルバイト生だ。 「半分ほど飲んだ焼酎をキープしてくれ」、「高すぎる。まけろ」、「一緒にご飯を食べに行こう」、「恋愛しよう」等のあきれてしまう要求を受け、それを拒否すると怒ったり暴言を吐かれる場合が多いと答えた。 だが、そんな状況でも、常に笑ったり楽しそうな表情でいなければならなかった(192人、85.4%)。 アルバイト生たちは「若い」(155人、69.2%)、「アルバイト生だからという理由で」(153人、68%)不当な待遇を受けると答えた。
過度な感情労働は体と心を害する。 20代でコンビニ・飲み屋・レストランでのアルバイトをしたチョン・ジェヨンさん(30)は「仕事を終えて家に帰ると誰とも話をしたくなかった。 ささいなことで怒ったり、自らを役に立たない人間だと感じもした」と話した。 キム・ミンス青年ユニオン委員長は「アルバイトの現場で被った傷は、自尊心低下、うつ病、就職拒否症状などにつながる。 雇用労働部と関連企業が対策を用意しなければならない」と語った。