本文に移動
全体  > 経済

韓国大企業の登記役員と社員の報酬格差35倍

登録:2015-04-02 00:17 修正:2015-04-02 11:47
10大グループ昨年の平均報酬
23億5千万ウォン対6700万ウォン
2014年度における10大グループ上場企業の最高額経営者と一般社員との平均報酬格差。(単位:万ウォン)//ハンギョレ新聞社

 10大グループの上場企業78社で、昨年各企業で最高額を受け取った登記役員の報酬の平均額は、一般社員の平均報酬の35倍に達したと分析された。

 ハンギョレが1日、サムスンや現代自動車など、10大グループの上場企業78社を対象に、2014年度の事業報告書を分析した結果、昨年最高額を受け取った経営者たちの報酬は平均23億5000万ウォン(1円=9ウォン)で、2013年の23億3300万ウォンに比べ0.7%増えたことが分かった。同じ期間、これらの企業で働く一般社員の平均報酬(対象企業の単純平均)は、6500万ウォンから6700万ウォンに2.9%増加した。これにより、最も多くもらった経営者と一般社員間の平均報酬格差は35.7倍(2013年)から35倍(2014年度)より若干縮まった。

 グループ別に報酬最高額の経営者と一般社員との報酬格差をみると、韓火が50.1倍で最も大きかった。韓進(49.5倍)、現代自動車(46.9倍)、LG電子(35.6倍)、サムスン(34.3倍)がその後に続いた。経営者と一般従業員間の報酬の格差が最も小さいグループは、大株主がいなく、専門経営者体制で経営されているポスコで22.6倍だった。GS(24.4倍)とSK(24.9倍)も比較的に格差が小さかった。

 個人別では、サムスン電子のシン・ジョンギュンIT・モバイル部門社長が昨年社内で最高額である145億7000万ウォンを受け取っており、一般社員の平均報酬1億200万ウォンの142.8倍で格差が最も大きかった。チョン・モング現代自動車グループ会長は昨年、現代製鉄で退職金や給与など計115億6000万ウォンをもらった。これは、社員平均報酬8700万ウォンの132.8倍に達する。チョン会長は現代自動車で57億2000万ウォン(58.9倍)、現代モービスで42億9000万ウォン(47.6倍)の報酬を受け取った。シン・ソンジェ現代ハイスコ社長は昨年功労金27億5000万ウォン、退職金42億5400万ウォンなど、総90億9900万ウォンをもらって、従業員1人平均報酬7000万ウォンと130倍の格差を見せた。韓火グループのキム・スンヨン会長も昨年㈱韓化で長期成果ボーナスと退職金などで、社員平均報酬6100万ウォンの126.2倍である76億9500万ウォンを受け取った。

 報酬最高額の経営者と一般社員との報酬格差が小幅ながら減ったのは、昨年、年俸5億ウォン以上の登記役員の報酬開示制度が初めて導入されてから、一部のグループ総帥の不適切な高額報酬慣行が世論の叱咤を受けたことで、各グループと総帥一家が報酬の策定に慎重を期したのが影響を及ぼしたものと見られる。SKのチェ・テウォン会長は、2013年収監状態で301億ウォンの報酬を受け取ったことが公示されて激しい批判を受けると、2014年には報酬を一銭も受け取らないと宣言し、301億ウォンも社会貢献活動に寄付した。GSグループのホ・チャンス会長も2013年経営難に陥っているGS建設から17億ウォンの報酬をもらったことに対する批判が提起されたことを受け、昨年には報酬を受け取らないことにした。

 しかし、一部からは高額報酬を受ける総帥一家の多くが公開に消極的で登記役員を引き受けようとしないのが、報酬最高額の経営者と一般社員との報酬格差を実際よりも小さく見せる原因という指摘も出ている。経済改革連帯のカン・ジョンミン研究員は「公平な報酬算定と透明な報酬公開のために、報酬最上位者5人は役員登記と関係なく無条件に公開するように制度を改善しなければならない」と述べた。

クァク・ジョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-04-01 20:48

http://hani.co.kr/arti/economy/economy_general/685114.html  訳H.J

関連記事