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韓国銀行が基準金利を引き下げ、史上初の1%台時代に

登録:2015-03-12 22:59 修正:2015-03-13 07:22
 内需回復は予想より微弱、金利年2%→1.75%
 政府、家計負債管理協議体を構成
韓国銀行が金融通貨委員会本会議を開き、基準金利を1.75%に下げた12日午前、ソウル中区南大門路の韓国銀行でイ・ジュヨル韓銀総裁が利下げ決定に関するブリーフィングを行っている。シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 韓国が史上初めて基準金利“年1%台時代”に入った。 これに伴い、預金と貸出の金利追加下落、ウォン・ドル為替レート上昇、融資増加にともなう住宅売買増加、低金利の長期化による貸切り住宅の家賃貸しへの転換加速化など、一般市民の経済活動に大きな影響を及ぼす金融市場と不動産市場の変化が予想される。

 韓国銀行は12日、イ・ジュヨル総裁主宰で金融通貨委員会本会議を開き、基準金利を従来の年2.00%から1.75%に引き下げた。 昨年8月と10月に基準金利を0.25%ずつ下げたのに続き、5カ月ぶりに0.25%さらに引き下げたわけだ。 基準金利の引き下げにともなう家計負債急増の危険を甘受しても景気回復の火種を生かさなければならないという判断に従ったものと分析される。

 イ総裁は金融通貨委が終わった後の記者会見で「金融通貨委は最近の国内外金融経済状況を総合的に点検した結果、成長の勢いが当初(韓銀の)展望に達し得ないと見て、物価上昇率もさらに低くなると予想されるため基準金利を0.25%下げることが望ましいと判断した」と説明した。 イ総裁は「今回の利下げは、内需回復が思ったより大幅に微弱で、この状態が長引けば成長潜在力まで低下しかねず、これを先行的に防止する目的」と付け加えた。

 この日の金融通貨委で金融通貨委員7人中の5人が基準金利の引き下げに賛成し、2人は凍結意見を出した。 イ総裁は基準金利の引き下げとともに、銀行を通じて中小企業に低利資金を支援する金融仲介支援融資の限度額も近い将来現在の15兆ウォンから5兆ウォン(1円=9ウォン)程度増やすと明らかにした。

 今回の利下げについて、悪化を続ける景気状況に対する避けられない対応策という評価と、1100兆ウォンに肉迫する家計負債問題をより一層深めかねないという憂慮が同時に出ている。 家計負債問題に対してイ総裁は「利下げは融資を増やす方向に作用する」としつつも「家計負債は通貨当局だけでなく財政・金融当局も一緒に解決しなければならない問題だ。 お互いの役割について線を引くことなく家計負債を管理可能な水準に誘導するよう努力する」と話した。 企画財政部と韓銀、国土交通部、金融委員会、金融監督院はこの日、家計負債を安定的に管理するために企画財政部次官補を班長とする家計負債管理協議体を構成したと明らかにした。

 史上初の1%台基準金利時代が開かれただけに、金融市場では今後基準金利がさらに引き下げられるかに関心が集まっている。 ユン・ヨサム大宇証券研究委員は「金融通貨委が基準金利の限界は2%ではないことを立証した」として「第2四半期初めまでに景気回復が表面化しない場合、金利を追加で下げることもありうるだろう」と予想した。 しかし、パク・ジョンヨンNH投資証券債権戦略チーム長は「国内経済の流れを再び判断するまで、少なくとも2~3カ月はかかるので、米国の金利引き上げ時期が迫っているという点から見て、追加利下げの可能性は低い」と展望した。

キム・スホン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/682025.html 韓国語原文入力:2015/03/12 22:22
訳J.S(1542字)

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