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円安など三重悪材で韓国経済悪化の見込み

登録:2014-11-27 00:31 修正:2014-11-27 08:00
ハナ金融経営研究所の産業別展望
鉄鋼は円安など低成長が持続、建設・不動産も厳しい
韓国鉄鋼業界の実績が世界的な鉄鋼供給過剰と需要不振などで2011~2012年から大きく落ち込んでいる。今年2月全羅南道光陽のポスコ光陽製鉄所で職員が働く様子。光陽製鉄所提供//ハンギョレ新聞社

 来年、産業界で円安をはじめとする三重の悪材に全面的に晒される鉄鋼業種が、かつてない苦しい時期を迎えるものと見られる。

 ハナ金融経営研究所は26日に出した報告書『2015年産業別展望』で、来年の韓国経済を脅かす4大内外リスク要因として、円安、中国の質的成長への転換、シェールガス生産の拡大、国内低成長の継続を挙げ、その産業別影響を分析した。

 研究所は先ず、円安にともなう被害が最も大きな産業として、自動車、ディスプレイ、電子部品、鉄鋼などを挙げた。 キム・ユジン首席研究員は「自動車とディスプレイは日本産輸入の増加で、電子部品と鉄鋼はグローバル市場で日本企業の競争力強化によって被害が予想される」と診断した。研究所は、中国が量的成長から質的成長へ目標を修正することにより、造船、ディスプレイ、鉄鋼、精油、化学など5業種の被害が予想され、米国のシェールガス生産拡大によって鉄鋼、精油、化学など3業種に否定的影響が避けられなくなると展望した。 研究所はまた、韓国経済の低成長基調が相当期間持続すると見られ、機械、建設、不動産業などは投資萎縮による困難が予想され、食料品、運送、卸小売、飲食、宿泊業なども内需不振による沈滞が避けられないと見通した。

 イ・ジュワン研究委員は「一部の産業は複数のリスク要因により威嚇を受けて、困難が加重されるだろう」とし「鉄鋼産業の場合、円安、中国経済のパラダイム転換、シェールガス生産拡大など3個のリスクが集中するため、以前にもまして苦しい一年が予想される」と話した。

 研究所は景気循環周期を考慮する時、半導体と自動車産業の来年の景気は最も安定的だと展望した。 ただし半導体の場合、2年間続いた好況期の最後の局面となる可能性が高く、来年以後は業界状況の鈍化に備えなければならないと指摘した。 造船と海運業は来年にも反騰が難しいと予想した。 チャン・ギョンソク首席研究員は「一部では造船と海運業種が底を打ったのではないかとの期待感を表わしているが、今後も少なくとも2年間は不況を抜け出し難い」と話した。

キム・スホン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/666303.html 韓国語原文入力:2014/11/26 22:11
訳J.S(1067字)

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