昨年、韓国輸出の26.1%を占めていた対中国輸出が縮小している。 今年に入って5月から3ケ月連続で輸出額が前年対比で減少した。 このような傾向が続けば年間の対中国輸出額も世界金融危機の打撃を受けた2009年以来5年ぶりに減少することが憂慮される。 中国が中間材の自給率を高めつつある中で、加工貿易中心の対中国輸出が限界を示しているという指摘が出ている。
3日、産業通商資源部の資料によれば、7月の韓国の対中国輸出額は昨年同月に比べて7%も減少した。 対中国輸出は今年に入って去る5月に前年同月比で9.4%減った後、6月は1.0%減るなど7月まで3ケ月連続で減少傾向が続いている。 7月の韓国の輸出全体が5.7%増加したことに比べてみれば、対中国輸出の減少幅はより一層際立つ。
対中国輸出の減少は、今年中国貿易が大幅に鈍化したことと関係なくはない。 中国の輸出入は昨年は前年比で7%台の増加を示したが、今年上半期には輸出が0.9%の増加に終わり、輸入も1.5%の増加に留まった。 問題は、韓国企業の対中国輸出が賃加工を経て第3国に再輸出されることを前提とした‘加工貿易’を中心になされていて、中国の輸出が増えない場合には打撃を受けやすい点にある。 韓国貿易協会国際貿易院の資料によれば、韓国の対中国輸出に占める加工貿易の比重は47.6%で、台湾(46.3%)よりも高い。
中国は韓国の輸出主力品目の自給率も大幅に高めつつある。 石油化学製品の場合、我が国の輸出に占める中国の比率が昨年は48.6%だったが、中国が自給率を高めた結果、今年上半期の輸出は昨年同期比で6.2%減少した。 上半期の船舶輸出も33.2%も減った。 7月だけを見れば、石油製品の輸出が19.3%減少し、液晶デバイス5.2%、一般機械が31.7%減った。
中国の輸出は5,6月から緩慢ながら回復しているものの、構造的問題から韓国の対中輸出回復の展望は明るくない。 中国税関の資料によれば、中国の輸入に加工貿易が占める比重は2007年の38.9%から昨年は25.5%に急減している。 韓国貿易協会北京支部は「今後、中国政府が加工貿易禁止品目を拡大する可能性もある」と伝えた。 韓国企業が中国市場を米国とヨーロッパ市場への進出用賃加工基地として利用してきた既存の戦略では対中国輸出が活気を取り戻すには限界があるということだ。
韓国企業らは急速に高まる中国の消費財市場でも押され続けている。 農林水産食品を除く中国の消費財輸入額順位で、韓国は2009年に3位だったが、米国とアセアン、英国にまで抜かれ2013年には6位に下がった。 韓国商品の市場占有率は同じ期間に5.6%から3.8%に下がった。 もちろん携帯電話など無線通信機器の輸出は今年上半期に20.7%増えて、自動車輸出も9.4%増えるなど、一部の主力品目は相変らず市場規模を拡大しているものの、中国の輸入規模が拡大している分野では輸出を増やせなかったわけだ。 その上、携帯電話の場合は小米科技(シャオミ)など中国企業が価格競争力を前面に出して急速にシェアを高めつつあり、成長限界に突き当たる日が遠くないという見方が強い。
政府は対中国輸出の鈍化が明確になるや、近い将来に関係部署合同で関連対策を用意することにした。 イ・ポンゴル韓国貿易協会国際貿易院研究委員は「内需消費市場を育てようとしている中国政府の政策方向に合わせて、加工貿易中心から脱却し消費財輸出を拡大できるよう努力しなければならない」として「中間材も中国に進出した国内企業だけでなく、外国企業、中国企業に輸出する側で活路を開いていかなければならない」と指摘した。
チョン・ナムグ記者 jeje@hani.co.kr