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対策なき‘家計負債’ …今年も経済は厳しい

登録:2013-01-06 20:43 修正:2013-01-29 10:52
‘ヨーロッパ危機’依然として最大の対外変数に
量的緩和にともなう為替レート不安も選ばれる
国内危険要因としては 80%が "家計負債"
半分以上が来年以後緩やかな回復を予想
専門家 30人に訊いて見た‘2013経済展望’

 今年の経済展望は概して暗鬱だ。 成長伝導師を自認してきた政府までが先月末に今年の経済成長率展望値を3.0%と見通したほどだ。 これは政府が去る9月に発表した成長率4.0%から1.0%も下方修正したものだ。 それだけ国内外にわが国経済への危険要因が山積しているという意だ。

 新年を迎えて<ハンギョレ>は国内経済専門家30人に訊きわが国の経済展望を暗くする危険要因を点検してみた。 専門家たちは対外要因としてヨーロッパ財政危機と為替レート不安を、国内要因としては家計負債をそれぞれ名指しした。 今回の質問は先月30日から今月6日まで電話またはEメールで優先順位を置いた複数応答方式でなされた。

 3年前の2011年に発生した‘ヨーロッパ財政危機’は今年もわが国の経済をかちかちに凍りつかせるという予想が最悪の寒波震源地に選ばれた。 質問に答えた専門家30人の中で21人(70%)がわが国の経済の最も大きな危険要因に選んだ。 1順位に選んだ専門家も18人(60%)に達する。 チェ・ヒガプ亜洲(アジュ)大(経済学)教授は 「ヨーロッパ財政危機が新しいことでもないのに危なっかしい理由は、ヨーロッパ連合という共同体の合意過程が長いがそれを待つほかはない難しさを内包しているためだ」と分析した。

 次いで‘為替レート不安’(20人),‘米国財政の崖(9人)’ ‘中国経済の軟着陸’(7人),‘日本右傾化’(2人),‘北韓問題’(1人)の順だ。 為替レート不安は最近ウォン-ドル為替レートの下落が急な様相を見せながら危険要因に急浮上した。 イム・イルソプ ウリ金融経営研究所研究委員は「ウォン貨(韓国ウォン)に対する海外需要が着実に増加している上に無制限的量的緩和まで可能な状況だ。 このような資金の国内流入速度が調節できない中で為替レートの変動性が大きくなりうる」と憂慮した。

 家計負債は専門家たちの80%(24人)が今年の最も危険な国内要因に挙げた。 昨年調査時(25人)に続き国内外危険要因の中で最も多い票を集めた。 次いで‘雇用不安’(10人),‘両極化’(9人),‘低成長’(8人),’住居価格不安’(6人),‘企業投資不振’(3人)が後に続いた。

 家計負債がこのように票を集めたのは、家計負債の主な担保である不動産価格の下落により金融不安を惹起させる可能性がある上に、それ自体で内需景気を沈滞させる韓国経済不安の核心部であるためだ。 イ・ミョンファル韓国金融研究院マクロ金融研究室長は「不動産市場の追加価格下落は今は可能性が高くないものの不動産価格急落と家計負債が連鎖的に反応しながら韓国経済不安の雷管として作用する恐れがある。 また、構造的な問題であるだけにわが国の経済の慢性的な問題になりうる」と話した。

 これといった解決策もない。 キム・ジンウク建国(コングク)大教授(経済学)は「家計負債が1000兆ウォンに肉迫している状況で、朴槿恵(パク・クネ)当選人は家計負債を減らすために18兆ウォンの国民幸福基金を作ると言っているが、財源調達も問題だが、果たして基金を通じて家計負債をどのように解決できるのか疑問だ」と話した。

 今年の景気はヨーロッパ財政危機に米国の財政の崖まで重なりながら、いつにも増して難しい一年になるものと展望される。 質問に参加した専門家たちの中で景気が今後靴ブランドの‘ナイキ’形(13人)とL(5人)字形を描くと見通す人々が多かった。 まだ景気が底を打たずに墜落中であり、回復速度もまた遅いだろうと占った。

 景気が回復しても底点が永く維持されるU字を展望した回答者も9人に達した。 U字形と占った専門家たちの半分以上の5人が景気の上昇時点を今年下半期あるいは来年初と観測した。 政府もやはり本格的な景気回復は来年になると明らかにした経緯がある。 反面、景気が底を打って上がるV字形予測は1人で、景気が回復しても再沈滞に陥るW字モデルを帯びるという回答者は1人もいなかった。

クォン・ウンジュン、ノ・ヒョンウン記者 details@hani.co.kr

アンケート調査に参加して下さった方々

 キム・ソヨン ソウル大経済学部教授、キム・ジンウク建国(コングク)大経済学科教授、キム・ヒョンウクSK経済研究所経済研究室長、キム・ホンボム慶尚(キョンサン)大経済学科教授、パク・テグン漢陽大経済金融学部教授、パク・ポギョン対外経済政策研究院国際経済室長、パク・ヨンジュ国会予算処経済分析室長、ソン・ビョンホ東国(トングク)大経済学科教授、シン・グァンホ高麗(コリョ)大経済学科教授、シン・ミンヨンLG経済研究院経済研究室長、シン・ファンジョン ウリ投資証券FI分析チーム長、アン・スウンLIG投資証券リサーチセンター長、オ・ソクテSC第一銀行首席エコノミスト、ユン・スンソン 未来アセット証券投資分析チーム長、イ・ミョンファル韓国金融研究院マクロ金融研究室長、イ・サンジェ現代証券部長、イ・ヨンウォンHMC投資証券投資戦略チーム長、イ・ジョンウ IM投資証券リサーチセンター長、イ・ジュニョプ現代経済研究院研究委員、イ・ハンギュKDIマクロ・金融政策研究部副研究委員、イム・イルソプ ウリ金融経営研究所研究委員、チャン・ポヒョン ハナ金融経済研究所研究委員、チョン・ミンギュ韓国投資証券研究委員、チョン・ソンイン弘益(ホンイク)大経済学部教授、チョ・ユンナム大信証券リサーチセンター長、チョ・ヘギョン金融経済研究所研究委員、チェ・ソクウォン韓火証券リサーチセンター長、チェ・ヒガプ亜洲(アジュ)大経済学科教授、ハ・ジュンギョン漢陽大経済学部教授、ホン・キソク梨花(イファ)女子大経済学科教授

※カナタラ順、国策・民間研究所、学界、金融業界 専門家30人

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/568467.html 韓国語原文入力:2013/01/06 20:14
訳J.S(2625字)

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