南北の芸術団がロシアのサハリンで、サハリン同胞強制徴用80年を記憶し南北首脳会談を記念する合同公演を行う。4月の南北首脳会談後、南北芸術団が合同公演を開くのは今回が初めてで、サハリンでの南北合同公演は1992年の南北大衆歌手たちが参加した「統一芸術祭」以降、26年ぶりだ。
国立国楽院は18日にサハリンに位置した「ロシアはわが歴史博物館」近くの広場でサハリン州韓人会が主催する光復節の行事に参加し、北朝鮮の統一芸術団とサハリンのエトノース芸術学校の学生などと合同舞台を披露すると、14日に明らかにした。
国立国楽院関係者は「サハリン韓人会の要請で参加し、参加者全員が合唱する『アリラン』を除いて南北の音楽を一曲ずつ一緒に演奏して歌う案を協議中」と話した。サハリン州韓人会のパク・スノク会長は「サハリン光復節行事は同胞社会最大の祝祭であり、今年強制徴用80年を迎えて特に統一を望む心を込めて、南北芸術団合同公演として準備した」と話した。
北朝鮮の統一芸術団は、三池淵(サムジヨン)・牡丹峰(モランボン)楽団所属の公演団14人と運営スタッフを含めた約30人がロシアを訪れる予定だ。両楽団は最近、北朝鮮で最も活発に活動する芸術団体で、特に三池淵楽団は2月、平昌(ピョンチャン)冬季五輪の成功祈願公演を披露した三池淵管弦楽団に含まれていた。国立国楽院関係者は「当時、公演に参加したヒョン・ソンウォル三池淵管弦楽団長とキム・オッチュなど有名歌手たちは今回の公演に参加せず、若い声楽家を中心に公演団がつくられたと聞いている」と話した。
国立国楽院は現在伝承されている北朝鮮地域の伝統民謡「西道(ソド)ソリ」と、珍島の代表的な舞踊「珍島太鼓の舞」、そしてサハリン同胞らが好む「パングッ」を披露する。エトノース芸術学校の学生たちや、サハリン同胞歌手などは現地で伝えつづけている韓民族の伝統音楽を披露する。北朝鮮の公演内容は未定だ。公演開始と終わりには出演する全ての芸術団体が同じ舞台に上がり、「アリラン」を合唱する。
サハリン韓人は、植民地支配期に日本の強制徴用でサハリンに移住した後、解放後も韓国に戻ることができずサハリンに残った人々とその子孫だ。国立国楽院は「80年間の強制徴用の歴史を持ったサハリン同胞のために韓国と北朝鮮、ロシアがともに意志をまとめ、4月の南北首脳会談以降に板門店宣言を実践する最初の合同公演として披露するのでその意味が大きい」と明らかにした。