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[社説]韓国スケート・李選手の涙、感動の平昌

登録:2018-02-19 19:56 修正:2018-02-20 14:22
平昌五輪スピードスケート女子500メートルに出場した李相花選手が18日夜、江原道江陵市の江陵スピードスケートの競技場で試合を終えた後、日本の小平奈緒選手と競技場を回っている=江陵/キム・ソングァン記者//ハンギョレ新聞社

 ゴールを通過した李相花(イ・サンファ)選手がわっとこぼした涙は、全国民に深い余韻と感動を与えた。観衆は「泣かないで」と連呼して立ち上がり激励の拍手を惜しみなく送り、視聴者たちは彼女とともに心の中で涙ぐんだ。18日夜、江陵(カンヌン)の競技場に立ったスピードスケートの「女王」の3度目の挑戦は、そのように国民皆に胸を熱くする場面をもう一度与えて幕を下ろした。たとえ期待していた五輪3連覇は達成できなくとも、彼女は金メダルより貴重な銀メダルを首にかけた。「最善を尽くしたので励ましてほしい」という言葉のように、彼女が流した涙はおそらく私たちのスポーツ史上最も美しく印象的な感動の瞬間として残るだろう。

 アジア選手で最初に冬季五輪で3回続けてメダルを手にしたという記録は、彼女にとっては数字に過ぎない。過去12年間不運の負傷にも屈せず、リハビリして成し遂げた人間の勝利の記録こそ何よりも貴重だ。慢性的な膝と太もも負傷に苦しめられていたうえ、昨年は下肢静脈瘤の手術まで受けて悪戦苦闘しなければならなかった。常に膝に水が溜まった状態なので、競技感覚を取り戻すだけでも1年半かかったという。このように自分と戦ってきたので、国民誰もが「がんばった。そして有難う」と拍手を送ったのだ。競技後、宿敵の小平奈緒選手と抱擁して共に競技場を回り観衆に挨拶する場面は、世界の人々に五輪精神、スポーツマンシップを劇的に示して見せた。二人の素晴らしい競争と美しい友情に惜しみない賛辞を贈りたい。

 また、ソリ競技不毛の地で圧倒的な成績でスケルトンの金メダルをつかんだユン・ソンビン選手は、入門5年余りで成し遂げた人間の勝利が際立っている。500メートル失格の痛みを経て、優秀な実力でショートトラック1500メートル金メダルを獲得したチェ・ミンジョン選手には「あたかもギアチェンジしたようだ」という賛辞が寄せられた。準決勝に進出したスピードスケートの男子団体追い抜き、女子カーリングなどメダル圏内の選手だけでなく、クロスカントリーのイ・チェウォン選手をはじめ弱い種目で闘魂のドラマを見せているすべての選手にも国民の関心と声援を期待したい。何よりも大会開始前の論争を経て、日進月歩の上昇の勢いを見せている女子アイスホッケー合同チームの活躍に熱い激励を贈る。選手たちの善戦と共に、平昌五輪が平和に向かうステップになりえるよう期待したい。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/832735.html韓国語原文入力:2018/02/19 17:44
訳T.W

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