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百済中興の祖、武寧王・王妃の木棺を復元公開

登録:2017-04-24 21:46 修正:2017-04-25 07:36
国立公州博物館、展示室改編に合わせて公開 
復元本体に残存板材など元の位置に戻す 
木棺の実体と全貌が一層実感できる
新たに復元され展示されている武寧王と王妃の木棺を国立公州博物館が24日、展示室の改編に合せて公開した=国立公州博物館提供//ハンギョレ新聞社

 1971年に盗掘されない状態で発掘された唯一の朝鮮半島の古代王陵がある。4~5世紀に錦江平野で花開いた百済文化の華麗な実体を、その多彩な副葬品で見せた忠清南道公州(コンジュ)松山里(ソンサンニ)の武寧(ムリョン)王(在位501~523)のレンガ造りの墓だ。百済の25代王で、高句麗侵攻により滅亡の危機に処した国を再興した聖君、百済中興の祖と評価される武寧王の王と王妃の棺が初めて完全な姿で展示された。国立公州博物館は最近、内部の熊津(ウンジン)百済室を改編し、新たに復元された武寧王と王妃の木棺を24日メディアに公開した。

新たに保存復元処理をして展示される王妃の枕。彩色顔料の安定化処理、各種模様の区画線となっている金箔の位置復元により一層生き生きしたイメージを鑑賞できることになった=国立公州博物館提供//ハンギョレ新聞社

 この木棺は全体の大きさと形を発掘結果に基づいて考証し復元された。墓の発掘当時に出てきた前縁、装飾版、側板破片などの残存板材、付属具などの遺物をグレーの木枠を中心に復元された本体の元の位置に戻した。したがって、武寧王の棺と装飾の実体と全貌をはるかに実感できるように見ることができる。木棺については、棺の覆い部分(蓋板)が武寧王のものは5枚の板材で作られていたが、王妃のものは3枚の板材で作られており、その格式に差異が見られる。棺を固定した前縁については、武寧王のものは金で覆われた金装だが、王妃のものは銀で覆われた銀装であり、測板の木口部分の両端装飾についても、王のものは銀になっているが、王妃のものにはそのような装飾がなく、差を付けてあることがわかる。発掘した墓の内部の配置状態どおり、王と王妃の木棺を一カ所に並べて展示し、木棺を組む接手の方式、順序、構造を映像にまとめ理解度を高めていることも特徴に挙げられる。

 博物館側は名品国宝である王妃の枕と足支えも新たに保存復元処理をして展示した。彩色顔料の安定化処理、各種模様の区画線になっている金箔の位置復元により一層生き生きしたイメージを鑑賞できることになった。枕と足支えに描かれた各種の文様、絵柄はデジタル拡大鏡で拡大し細かく観察できるようになっている。王妃の金銅靴は原型から3分の1程度が破損した状態だったが、武寧王陵の墓室内の残存物から破片を新たに捜し出し、相当部分を復元できたという。

ノ・ヒョンソク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/791969.html 韓国語原文入力:2017-04-24 13:22
訳J.S(1260字)

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