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武寧王陵には‘枕’もあった

原文入力:2009-09-14午後08:24:52
王・王妃の永眠願い足置き台も
公州博物館‘錦繡江山…’特別展

ノ・ヒョンソク記者












↑左側から武寧王の足置き台,王妃の枕

1500余年前に作られた韓国で最も古い枕は何だろうか? 誰が使って寝たのだろうか? 恐らく博物館職員でもない限り、この問いに自信をもって答えられる人は多くないだろう。去る8日から企画特別展‘錦繡江山の暮らしと文化’(10月18日まで)を開いている忠南公州の国立公州博物館企画展示室に行けばその答えが見つかる。

1971年劇的な墓発掘で有名になった百済25代王武寧王(在位501~523)と彼の王妃だ。
博物館展示室入り口から少し入れば現れる陳列窓,通常の所よりやや暗いあかりの下に光るそこに武寧王の木製枕と足置き台がある。赤みがかった直六面体の木にU字形の溝を掘り、死者の頭を置いた王妃の枕は世界どの王陵宝物にも引けをとらない孤高な姿と優雅な色感が目を惹きつける。死者が遊覧した冥土世界を象徴するような赤色の表面,その上を亀などの模様の六角形金帯で画し、その中に空を舞い上がる飛天像と鳥,魚龍,レンゲ,忍冬草が微妙にゆれ動く。重い黒光りする表面にやはり六角形金帯で画した後、さわやかな八葉の金製花で飾られた武寧王の足置き台は虚勢でない王の権威を表象する。高句麗侵攻に押され熊津(公州)に遷都しなければならなかった王朝の苦境をよく収拾し、中興の基礎を築いた名君、日本,九州島で生まれ王位に就いた風変わりないきさつでもよく知られた武寧王の安息道具だ。この至高の名品枕から百済人たちが夢見た道教,仏教の来世,理想郷に対する希望を1500年を過ぎた今でも生き生きと感じられる。大きく毀損されていたが、2003年に発掘された公州水村里首長墓の金銅製履き物と金銅冠も名品の隊列に加わる。これら遺物の表面にこまかく刻まれた力強い竜の鱗紋は百済人の工芸的想像力を伝えて余りある。

この企画展には武寧王陵水村里墓副葬品の他に、忠南地域博物館・美術館22ヶ所で選ばれ出品された古代~近現代所蔵遺物114件180点余りが出展された。朝鮮末期の重臣,尹拯のおおらかな肖像画,金剛山の随所に名筆を刻んだ朝鮮前期の文人,楊士彦の一筆揮之文字,1900年代足や腰を暖めるのに用いた日本式水暖炉(いわゆる‘ユタンポ’)等の風変わりな文化財も見られる。韓国博物館100周年を前面にかかげかけはぎ式に急造した地域博物館連合展の限界も伺えるが、発掘40年になってもなかなか見る機会がなかった武寧王陵秘蔵品を見られるという喜びはまた格別だ。 (041)850-6363.

公州/ノ・ヒョンソク記者nuge@hani.co.kr,写真国立公州博物館提供

原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/376622.html 訳J.S