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アルファ碁に2連敗の李九段「一瞬もリードした感じになれなかった」

登録:2016-03-11 08:49 修正:2016-03-13 18:43
グーグル・ハサビス代表「私たちにも信じ難い出来事」
李世ドル九段が10日午後、ソウル鍾路区のフォーシーズンズホテルで開かれたアルファ碁との「グーグルディープマインド・チャレンジマッチ」5局の第2局で負けた後、対局会場を後にしている=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 10日、アルファ碁との第2局でも敗北した李世ドル(<イセドル>ドル=石の下に乙)九段の表情は沈鬱だった。12日に予定される第3局も「容易ではなさそうだ」と話した。また「1戦でも勝つようにしたい」と語り、5局すべてを制圧するとした当初の自信は消え失せていた。連続2回の敗北はそれほど厳しいものだった。

 対局終了後、メディアのブリーフィングに姿を現した李九段は「とても驚いたのは、昨日で十分に驚いたし、もう言葉が出ないほどではないかと思う」と語った。李九段は「内容の上で本当に完敗だった。一瞬もリードしたと感じたことがなかった」と淡々と説明した。李九段は「(アルファ碁に)特に異常な点も発見できなかった。昨日は異常な点があるのではないかと思ったが、今日はアルファ碁が完璧な対局を繰り広げた」と完敗を認めた。

 アルファ碁の弱点を問う取材陣の質問に、李九段は「弱点を見いだせなかったので二度とも負けたようだ」と答えた。ある中国メディア所属の記者が「中国の専門家らは(李九段が)自分の実力を100%発揮していないと考えている」と伝えると、李九段は笑って首をかしげ頭をかいた。李九段は第3局について「今日の囲碁を思うと、中盤以降に持ち越されると難しい。その前に勝負を決めることで勝利の確率は少し上がるかもしれない」とした。

 世界トップの李九段を相手に2連勝を収めたグーグル・ディープマインドは同日、落ち着いた表情を見せた。同社のデミス・ハサビス最高経営者(CEO)は記者会見でアルファ碁の弱点について問われると、「気力や実力がどのレベルにあるのか内部的に評価してみるが、これは対局を経てから知ることができる。素晴らしい李世ドル九段と対局するのもこのためだ」と答えた。またハサビス代表は「アルファ碁は囲碁の対局を通して、自ら今回の対局での勝算を直接推定する。中盤程度までは勝率が拮抗する対等な試合と考えていたようだが、後半に入り、かなりの確信を得たようだ」と話した。ハサビス代表は「解説委員らの間でも意見が分かれていたほど、私のチームでは勝算はつかめなかった」と付け加えた。中盤まで拮抗させれば、後半では負けないという自信を覗かせた。

 ハサビス代表は同日の対局について「とても素晴らしい内容で行われた。李世ドル九段に劣らず、アルファ碁も同様に予測できない変則手を出すことで、驚くべき手に汗を握る興味深い試合になった」と話した。ハサビス代表は対局後、ツイッターに「アルファ碁の第2局を勝ちリードしている。私たちにも信じ難いことだ。アルファ碁は今回のゲームで、美しくも創造的な碁石を置いていった」と書いた。

キム・チャンクム記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-03-10 22:16

https://www.hani.co.kr/arti/sports/baduk/734439.html?_fr=mt0 訳Y.B

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