日本の安倍政権が14日に行われた衆議院選挙で圧勝をおさめた。これで安倍政権は特別な問題が起きない限り向こう4年間政権を維持する可能性が高い。これは安倍政権が朴槿恵(パク・クネ)政権より在任期間が長くなり、韓国の対日政策は次の政権時まで含めた長期的な観点から見直すしかないということを意味している。
安倍首相の勝利は今月初めに彼が電撃的に衆議院を解散して信任を問うという勝負に出た時から予想されていた。しかし連立政権を担う自民、公明の両党が解散前を上回る議席を占めるほどの大勝を成しえたことは意外だった。安倍政権が勝利をおさめた要因としては、野党の選挙準備がまったく足りず、選挙の争点が政党間で差がない経済問題に集まり、反自民の有権者が大挙して棄権したことなどが挙げられる。事実、今回の投票率は戦後最低だった2012年選挙の59.32%より6.66%ポイント低い52.66%を記録した。すなわち自民党が自力でおさめた勝利とみるより野党の失敗による勝ちということができる。
安倍政権の最も大きな課題は今回の選挙を自ら「アベノミクス選挙」と定めたように、やはり経済再生である。安倍首相が解散選挙を決めた名分も経済回復に悪影響を及ぼす心配が強い消費税の2回目の引き上げを来年10月から2017年4月に1年6カ月延期して経済再生に尽力するということだった。経済の結果しだいで安倍政権の長期化も決まるというわけだ。しかし日本軍の従軍慰安婦の強制動員を否定して靖国神社に合祀されているA級戦犯を称賛するなど、歴史修正主義の姿勢を見せている彼が国内の支持基盤固めのために、周辺国との混乱を招く“歴史の争点”を利用する可能性はあまりある。
我々(韓国)として注目されるのは、日本の過去の侵略史を反省した村山談話を傷つける“安倍談話”を、来年の敗戦70周年と韓日協定50周年を機に彼が出すかだ。その場合は韓日関係はなお一層悪化するだろう。安倍長期政権は私たちにも難しい宿題を投げかけている。歴史問題に「すべてをかける」としている現在同様の“原則外交”を続けるか、歴史問題と別の懸案を区別して対応する“実用外交”に切り替えるか、という選択の別れ道に立たされたためだ。安倍政権が長期政権の体制を成したゆえに、我々の対日外交も根本的な次元から見直す必要性が高まっている。
韓国語原文入力:2014.12.15 18:41