今週、憲法裁判所と裁判所では、ハン・ドクス首相弾劾事件と最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表の公職選挙法違反控訴審の判決が予定されている。週の後半には、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領弾劾事件の結論が出る可能性もある。今後の政局の行方を分ける運命の一週間になるとみられる。
憲法裁は24日午前10時、ハン首相弾劾審判の決定を言い渡す。昨年12月27日に国会で弾劾訴追案が可決されてから87日目。ハン首相弾劾裁判の決定で、12・3非常戒厳の違憲性と訴追理由において内乱罪を撤回したことに対する憲法裁の判断が出るかどうかに注目が集まっている。
ハン首相の弾劾訴追が認容された場合は、チェ・サンモク大統領権限代行体制が維持される一方、棄却または却下された場合は、ハン首相が職務に復帰し、大統領権限代行を務めることになる。ハン首相弾劾審判の宣告日、ソウル中央地裁は尹大統領に対する内乱首謀者容疑関連裁判の2回目の公判準備期日を迎える。尹大統領代理人団は、尹大統領が2回目の準備期日には出席しないと発表した。この日は尹大統領側の代理人団が内乱罪の公訴事実に対する立場を明らかにし、裁判の争点の整理と証人の採択などが行われる予定だ。
2日後の26日には、ソウル高裁刑事6-2部(チェ・ウンジョン裁判長)がイ・ジェミョン代表の選挙法違反事件の控訴審に対する判断を下す。イ代表は先の大統領選挙の過程で、キム・ムンギ前城南(ソンナム)都市開発公社開発第1処長のことを知っていたにもかかわらず「知らない」という趣旨で発言していること、さらに、京畿道城南市の韓国食品研究院の柏ヒョン洞(ペクヒョンドン)敷地の用途変更の過程で「国土部の脅迫があった」としたことで、虚偽発言の疑いが持たれている。イ代表は昨年11月、一審で懲役1年に執行猶予2年を言い渡された。控訴審でもこの量刑が維持されれば、今回の早期大統領選挙の日程が確定しても、イ代表にとっては険しい道のりが予想される。選挙法違反事件で懲役刑が確定した場合、議員職を失い、今後10年間は被選挙権が剥奪されるためだ。「裁判を受ける大統領候補」として与党の集中砲火を浴びると予想され、党内の非主流派が大統領選での競争力を問題視する恐れがあるためだ。これについて、親イ・ジェミョン派のヤン・ブナム民主党議員は、「すでに(イ代表の)有罪が出る可能性を念頭においているにもかかわらず、(世論調査の)支持率は依然として1位だ」とし、控訴審の判決結果が大きな流れには影響を及ぼさないという見通しを示した。
イ代表の判決後の週後半には、尹大統領の弾劾審判の決定が下される可能性もある。慣例上、宣告の2〜3日前に事前公示が出ることを考えると、26日以後の宣告が予想される。民主党は24日から憲法裁判所が尹大統領の罷免決定を下すまで、ソウル光化門(クァンファムン)広場に「テント党本部」を設置する予定だ。ここで党公式会議を開き、議員たちの座り込みも続けていく予定だ。さらに、民主党は尹大統領の弾劾審判宣告を求める国会決議案と、これを処理する全員委員会の開催も進めることにした。