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梨泰院惨事当日、龍山区長は地元選挙区の選出議員にまず連絡…その後は何もしなかった

登録:2023-02-01 03:06 修正:2023-02-01 08:30
龍山区のパク・ヒヨン区長が6日午前、国会で行われた「梨泰院惨事国政調査特別委員会」第2回聴聞会で発言している/聯合ニュース

 梨泰院(イテウォン)惨事でのずさんな対応を捜査中の検察が、龍山区(ヨンサング)のパク・ヒヨン区長の公訴状で、昨年10月29日の惨事当日、パク区長が状況を認知しながらも、龍山選挙区の選出議員であるクォン・ヨンセ統一部長官に電話して状況を報告しただけで、肝心の災害対応に必要な措置は取っていなかったと指摘していることが確認された。

 31日に共に民主党のキム・ナムグク議員室が検察から提出を受けた公訴状を確認すると、検察はパク区長が惨事当日の午後10時51分に梨泰院商人連合会の関係者からの連絡を受け、10時59分に現場に到着し、事故を認知したことを把握した。しかしパク区長は、警察や消防などの関連機関ではなく、クォン・ヨンセ長官に電話をかけて状況を報告したと検察はみている。検察は「パク区長は、惨事の被害を最小化するために対応要員に直ちに現場出動するよう指示したり、関連機関に交通や現場の規制などの協力を要請したり、あるいは災害対応に必要な緊急特別指示を出したりはしていなかった」と公訴状に記している。

 また龍山区役所の当直室には、当日の午後10時20分ごろにソウル市から「人が無秩序にいるため怪我人が出そうだ」との通報があったことを検察は把握した。また公訴状では「負傷者もいるので災害発生マニュアルに従って対応せよ」との趣旨の状況伝達メッセージを確認してからも、何の措置も取らなかったことが指摘されている。検察の調査によると、当直者は行政安全部が午後10時53分ごろに送った状況伝達メッセージを受け取ってようやく事故現場に移動していた。

 龍山区役所安全災害課長も、午後11時25分ごろに安全災害課主務官として連絡を受け、事故を知ったが、龍山区役所に出勤すると述べておきながら帰宅し、翌日の30日午前7時30分になってようやく龍山区役所に出勤し、それまでは何の措置も取っていなかったことが把握された。龍山区役所は翌日午後に発表した報道資料で、事件当日の午後11時ごろに緊急状況室を設置し、非常対策会議を開催したと述べていたが、緊急状況室を設置したのは翌日午前0時40分ごろで、非常対策会議は開催していなかったことが検察の調査で確認された。

ソ・ヘミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1077778.html韓国語原文入力:2023-01-31 23:30
訳D.K

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