イ・イムジェ前龍山(ヨンサン)警察署長とソン・ビョンジュ前龍山署112状況室長が拘束された。
ソウル西部地裁のパク・ウォンギュ令状専担部長判事は23日、業務上過失致死傷などの容疑でイ前署長とソン前室長に対する拘束令状を発行したと明らかにした。パク部長判事は「犯罪を犯したと疑うほどの相当な理由があり、証拠を隠滅する恐れがあることが認められる」として発行理由を説明した。梨泰院(イテウォン)惨事の対応・対策責任者に対して初めて拘束令状が発行され、最近遅々として進まなかった警察庁特別捜査本部の捜査にも弾みがつくものとみられる。
イ前署長は、ハロウィーン期間中多くの人出が予想されたにもかかわらず事前措置を取らなかっただけでなく、惨事当日の10月29日は現場に遅れて到着するなどずさんな対応をした容疑(業務上過失致死傷)と、惨事当日の現場到着時間が虚偽で作成された報告書を自ら承認したという容疑(虚偽公文書作成および同行者)。ソン前室長は、現場のコントロールタワーの役割だったが上層部への報告がまともに行われないなど対応が遅れた容疑(業務上過失致死傷)で拘束された。
これに先立ち、特別捜査本部は1カ月余りの捜査の末に申請したイ前署長などに対する拘束令状が5日に棄却されたが、19日に令状を申請し、翌日検察も請求した。裁判所は当時令状を棄却した理由として「証拠隠滅や逃走の懸念があるとはみなしがたく、被疑者の防御権の保障が必要」という点を挙げており、事実上特捜本が疑惑立証に失敗したという指摘が出た。26日、西部地裁はパク・ヒヨン龍山区庁長とチェ・ウォンジュン龍山区庁安全災害課長に対する拘束前被疑者尋問を行う予定だ。