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尹大統領の通勤の余波…毎日約700人が警護・警備

登録:2022-08-29 02:44 修正:2022-08-29 10:00
従来の青瓦台警備は400人 
尹大統領が官邸と執務室を分離したことで 
投入される警察力は690~700人と推定
尹錫悦大統領が19日、忠清北道忠州市の中央警察学校で行われた第310期卒業式で、卒業生の敬礼に挙手敬礼で答えている=大統領室写真記者団//ハンギョレ新聞社

 ソウル瑞草区(ソチョグ)の自宅と龍山(ヨンサン)の大統領執務室との間を毎日通勤している尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の警護に当たる警察官の人数が、青瓦台(旧大統領府)大統領時代に比べ約75%増えたことが確認された。

 国会行政安全委員会のイ・ソンマン議員(共に民主党)が警察庁から提出を受けた資料を28日に確認すると、警察は昼夜を通じて尹大統領のソウル瑞草区の自宅と龍山大統領室に8個中隊、女性機動隊1個小隊を配置し運用している。一中隊は3つの小隊で構成されており、各小隊は約30人。

 尹大統領の自宅の瑞草アクロビスタ付近には、尹大統領当選直後の3月10日から昼間に機動隊2個中隊と女性警官2チーム、夜間に2個中隊が配置されている。大統領室のある龍山には、就任前日の5月9日から昼間に3個中隊と女性警官2チームを、夜間には1個中隊を配置している。1チームは6~7人からなり、4チームで1小隊をなす。

 警察はこれに加え、尹大統領の通勤時の交通管理のために瑞草警察署と龍山警察署の交通課に所属する30~40人の外勤警官も配置している。警察は保安上の理由から正確な人数は公開していないが、一般の警備人数をチーム当たり平均25人とすると、毎日警護・警備に690~700人の警察官(8個中隊600人+女性機動隊30人+交通課警官30~40人)が投入されていると推定される。

執務室へと向かう尹錫悦大統領の車列/聯合ニュース

 これは以前の青瓦台時代と比べると約75%の増加だ。警察庁が明らかにした従来の青瓦台の配置人員は、昼間は3個中隊と女性警官1個小隊、夜間は2個中隊。人員構成に同じ基準を適用すれば、警察官の人数は約400人だったことになる。「龍山時代」が幕を開け官邸と執務室が分離されたことで、300人ほどが追加投入されたことになる。警察の関係者は「奇襲デモや投てきなどに備えて執務室と私邸に各々人員を配置したうえに、龍山の敷地が広いことによる影響」と説明した。

 大統領室の移転が予告された時から、警護や交通管理などの業務が増えるため、警察力が浪費されるという批判が出ていた。青瓦台時代には官邸と執務室は同じ塀の中にあったが、2カ所が分離されたことで各々の場所の周辺や毎日の通勤の警護、交通管理への人員の追加配置が避けられなくなるからだ。実際に龍山警察署は、上半期だけで勤務人員が従来の700人ほどから、交通課や情報課を中心として50人ほど増えている。そのため、龍山警察署が大統領就任翌日の5月11日に金融犯罪捜査チームを解体して内部人員を再配置したことについては、大統領室移転の悪影響を民生犯罪捜査が受けるのではないかともささやかれた。

 この日、大統領室は「警察の配置人員が増えたという警察庁の資料は、集会デモに備えた人員で、大統領の警護とは何の関連もない」とし「既存の警護人員(警護処、警察、軍)で十分に任務を遂行しているため、その数を増やす理由はない」と語った。

クァク・チンサン、キム・ミナ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1056474.html韓国語原文入力:2022-08-28 15:06
訳D.K

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