トランプ米大統領は最近、腹立ちまぎれに米国と韓国が毎年実施している大規模な合同軍事演習を縮小した。「乙支(ウルチ)フリーダムシールド(UFS)」演習がすでに始まっていなければ、完全に中止していたかもしれない。トランプ大統領は、演習費用がかさむ点と、この演習が北朝鮮に対して「完全に不適切かつ敵対的」である点をその理由に挙げた。
トランプ大統領が無礼な態度を見せながら挙げたもう一つの理由は、韓国が米国・イスラエルとイランの戦争を十分に支援しなかったという不満だった。4月の記者会見で、トランプ大統領は北大西洋条約機構(NATO)がホルムズ海峡を再開するために軍艦を派遣しなかったと激しく非難し、「他に誰が我々を助けてくれなかったのか。韓国だ」と述べた。
もちろん北朝鮮もまた、米国を助けなかった。むしろ北朝鮮は、最初の攻撃の直後に即座にイラン側の味方についた。ところが、北朝鮮とイランの強力な絆、そして北朝鮮の公式声明に儀礼的に登場する反米的なレトリックも、トランプ大統領が再び金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との変わらぬ友情を誇示することを止められなかった。
しかし、トランプ大統領のこうした動きに驚く人はいない。最初の任期中も、トランプ大統領は北朝鮮と合意に達するためにあらゆる努力を傾け、韓国が同盟のために十分な費用を支出していないとして度々叱責した。だが、これといった変化はなかった。韓米合同演習を中断した後も、北朝鮮は核兵器を手放さなかった。
現在、韓国政府は進歩派の李在明(イ・ジェミョン)大統領が率いている。李大統領もまた、北朝鮮との関係改善を積極的に望んでいる。実際、トランプ大統領の発表に対する大統領府の反応は驚くほど肯定的なものだった。李大統領は南北関係の改善を押し進めてきたからだ。トランプ大統領の発言は、こうした方向性を後押ししているように見えるかもしれない。米国の軍事演習への縮小もまた、北朝鮮を李大統領が提案する地域レベルの対話へと再び引き戻すための善意のジェスチャーとして働く可能性がある。だが、こうした推測には北朝鮮の視点が欠けている。
金委員長はもはや米国や韓国が約束を守ると信じていないようだ。北朝鮮の視点からすれば、民主主義国家は異なる政党が交互に政権を握るため、本質的に信頼できない。クリントン政権が1994年、最初の北朝鮮核合意である「朝米枠組み合意」を通じて示した意志は、その後、共和党が掌握した議会によって弱体化された。金大中(キム・デジュン)大統領と盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が北朝鮮と結んだ合意も、その後を引き継いだ保守政権によって骨抜きにされた。
米国の政策全般が予測不能であるだけでなく、金委員長がトランプ大統領個人を信頼に足る人物だと考える理由もない。トランプ大統領はカナダやデンマークといった同盟国さえも脅してきた。ウクライナ支援の問題、ガザ地区紛争の解決、現在進行中のイランとの戦争への対応においても、繰り返し立場を覆してきた。
李大統領の場合も同様だ。北朝鮮はすでに、多くの進歩派の韓国指導者が政権を握っては退場していく姿を目の当たりにしてきた。韓国で変わっていないのは、北朝鮮に対して強硬な姿勢を取り、あくまで韓国の方式による統一のみを求める、かなり規模が大きく影響力のある勢力だ。進歩派政権も北朝鮮が脅威と見なす規模の国防費増額を進めてきた。また、これらの韓国指導者は、同盟の義務に基づき、ほぼ常に米国の軍事的決定に従ってきた。
李大統領は卓越した政策提案にもかかわらず、南北関係にほとんど影響を与えることができなかった。トランプ大統領もまた、朝鮮半島の情勢の展開に概して特段の影響を与えられる人物ではない。南北関係や朝米関係の雰囲気を決めるのは、かなりの部分において北朝鮮である。そして現在、金委員長は、米国と韓国の強硬と宥和を行き来するような政策よりも、ロシアと中国の予測可能性を好んでいる。
もちろん、今後状況が変わる可能性はある。だが、その変化がトランプ大統領の言動に起因する可能性は高くない。たとえトランプ大統領がソーシャルメディアにどれほど情熱的な投稿をしても、金委員長とどれほど多くの「ラブレター」をやり取りしたとしても。