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韓国政府、半世紀にわたる朝鮮総連と日本市民の関東大震災の連帯に「アカのレッテル」

登録:2023-09-05 08:50 修正:2023-09-05 09:20
反共の標的にされた関東大震災朝鮮人虐殺追悼式に出席
無所属のユン・ミヒャン議員が1日、東京墨田区横網町で開かれた「関東大震災朝鮮人虐殺100年東京同胞追悼会」に参加している=東京/キム・ソヨン特派員

 「ユン・ミヒャンさんが総連(在日本朝鮮人総聯合会)の追悼式に参加したことではなく、韓国の大統領が関東大震災100年に際して日本に対して何の要求もしなかったことのほうが、より大きな問題ではないでしょうか」

 長きにわたり「在日韓国・朝鮮人」の人権向上のために努力してきた一橋大学の田中宏名誉教授は、無所属のユン・ミヒャン議員が1日午後に総連が主催した「関東大震災朝鮮人虐殺100年東京同胞追悼会」に参加したことについて、韓国の保守メディアが「アカのレッテル」を張り、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領も事実上これを「反国家行為」と規定したことについて、深いため息をついた。田中名誉教授は「東京の横網町で開かれた総連の朝鮮人犠牲者追悼式典は、1974年から続いている定例の行事」だとしたうえで、それに参加したことがなぜ問題になるのか理解できないという反応を示した。

 韓国と日本の市民社会の関係者らは、ユン議員が総連の追悼会に参加したという事実を問題視することは、総連を中心とする在日朝鮮人と日本の市民社会の長く複雑な「連帯の歴史」に無知なためだと口をそろえた。今回の追悼会の実務準備を担当したのは、総連関係者と日本の市民が集まって作った「東京朝鮮人強制連行真相調査団」の人たちだ。さらに、日本の平和憲法護憲運動を主導して韓国の市民社会と縁が深い日本最大の平和団体である「フォーラム平和・人権・環境」(平和フォーラム)などが後援団体として参加した。

 朝鮮人強制連行真相調査団は、1972年5月に「1939~1945年の日本の戦時体制下で『国家総動員法』によって朝鮮から日本に強制連行された朝鮮人の実態を究明」するため、総連関係者たちと日本の法律家・学者・文化人らの連帯によって作られた。調査団はその後、日本軍「慰安婦」問題、関東大震災直後の朝鮮人虐殺、朝鮮人強制連行被害者の遺骨などに関する調査を行い、1992年から2007年までに20冊の資料集を刊行した。沖縄にいた最初の慰安婦証言者である裴奉奇(ペ・ポンギ)さん(1914~1991)と1975年に出会ったのも、調査団で活動していた総連沖縄支部の職員だった金洙燮(キム・スソプ)さんと金賢玉(キム・ヒョノク)さん夫婦だった。金学順(キム・ハクスン)さんの初めての証言が出てくる16年前のことだ。

 東京強制連行調査団(東京調査団)は、東京の祐天寺に保管されている朝鮮半島出身者の遺骨問題を解決するため、2004年11月に結成された。東京都の南端の八丈島でなされた朝鮮人強制連行、1945年3月10日の東京大空襲での朝鮮人被害者などについて、少なからぬ成果を上げた。東京調査団を導いた李一満(リ・イルマン)事務局長(故人)は、東京大空襲で亡くなった朝鮮人の人数について、全被害者の10分の1程度である「1万人」という推定値を提示し、2007年から毎年2~3月に追悼行事を行ってきた。総連が主導した行事だが、韓国の政府機関である「対日抗争期強制動員被害調査及び国外強制動員犠牲者等支援委員会」が追悼の辞を送ったこともある。

 総連との交流のすべてを反国家行為と断定すれば、2000年代から20年あまりの間継続してきた韓国の市民社会による朝鮮学校支援活動など、韓日間の自然な草の根交流が萎縮せざるを得なくなるという懸念が出ている。南北が分断線で分かれた朝鮮半島とは違い、日本にはそのような区別はなく、韓国の市民が在日コリアンの人権運動を支援すれば、当事者である総連関係者たちと交じりあうことになる。韓国の市民団体のある活動家は「総連と接触するためには、南北交流協力法に従い、事前接触申告をしなければならないが、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の発足後は、統一部が申告の受理自体を拒否している」とし、「韓国・日本・在日コリアンがともに行う草の根運動を根絶やしにするつもりか」と問うた。

 もちろん、ユン議員がこの日午前11時に行われた在日本大韓民国民団(民団)の追悼行事に参加した後に総連の行事に行けばよかったという指摘もある。日本の市民団体のある関係者は「民団は総連とは違い、関東大震災の犠牲者の慰霊祭を積極的には開催してこなかった」としたうえで、「100年ということで特別に式典を開催したので、ユン議員がその式典のことを知っていたのであれば、参加したほうがよかっただろう」と述べた。

キル・ユンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1107116.html韓国語原文入力:2023-09-05 08:26
訳M.S

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