米議会が、中国企業の5G(第5世代)通信技術を使用する国に米軍と軍事装備の配置を見直すようにする条項を国防授権法(NDAA)に新たに追加したことが分かった。韓国が安保同盟と経済パートナーシップの間で難しい選択を迫られる可能性があるとみられている。
香港の「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」は6日、ワシントン発で「米議会が2021会計年度国防授権法最終案で、華為技術(ファーウェイ)や中興通信(ZTE)など中国企業の5G技術が使われる国に米軍と装備を送ることを見直すよう、国防部に要求した」と報道した。同紙はまた、「米議会は数日内に同法案を処理する予定であり、これはジョー・バイデン次期大統領も就任後、与野党から対中国強硬措置を維持すべきという莫大な圧力を受けることを示すもう一つのシグナルだ」と付け加えた。
元米国情報分析家のランド研究所のス・キム氏は「同法案が議決されれば、韓国のような米国の同盟国が難しい選択をしなければならない可能性がある」とし「韓国はワシントンとの安保関係と北京との貿易パートナー関係の板挟みになっていることを発見することになるだろう」と指摘した。さらに「たとえ直ちに米政府が軍事装備を(追加で)韓国に移すのではなくとも、韓国はファーウェイの5Gネットワークを含めて中国が監視したり、敏感な通信に入り込む可能性を甘受するかどうかを決めなければならない」とし、「韓国にとっては結局、安保か経済かの問題になるだろう」と付け加えた。
国内通信会社のうち、LGUプラスは依然としてファーウェイの機器を使っている。米国は今年8月、中国の情報技術(IT)と企業を撤退させる「クリーンネットワーク」を発表して以来、韓国に賛同を求めてきた。