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韓国国策研究機関、来年の成長率見通しを2.2%に下方修正…2年連続1%台の恐れも

登録:2023-11-10 06:30 修正:2023-11-10 07:24
「高金利の長期化、金利上昇が回復を遅らせる」 
主要外資系IBでは来年1%台の成長率見通しも
韓国開発研究院(KDI)は9日、「長期化した高金利基調と市場金利上昇が韓国経済の回復傾向をもう少し遅らせる状況が今年と来年まで続くだろう」とし、2024年の経済成長率見通しを2.3%から2.2%に下方修正した/聯合ニュース

 韓国開発研究院(KDI)が2024年の韓国の経済成長率見通しを2.2%に下方修正した。国内外の機関が先を争って来年2%台前半の成長率を記録すると予想しており、国際原油価格の上昇など対外の不安要因が現実化した場合、2年連続で1%台の低成長という前例のない経済通知表を受け取るかもしれないという懸念の声もあがっている。

 KDIは9日に発表した「2023年下半期経済見通し」で、2024年の韓国の経済成長率を2.2%とした。8月の見通しに比べて0.1ポイント下がった数値だ。今年の経済成長率見通しも1.5%から1.4%に下方修正した。半導体輸出が次第に改善し、来年の韓国経済は回復すると予想しながらも、回復の速度はさらに遅くなるとの見通しを示したのだ。

 チョン・ギュチョルKDI経済見通し室長は「長期化した高金利基調と市場金利上昇が韓国経済の回復傾向をもう少し遅らせる状況が今年と来年まで続くとみられる」として、下方修正の背景を説明した。

 来年2%台前半の成長率を見込んだのはKDIだけではない。最新の見通しを見ると、韓国銀行は2.3%から2.2%に、国会予算政策処は2.3%から2.0%に下方修正した。国際機関の見通しもあまり変わらない。国際通貨基金(IMF)が2.2%、経済協力開発機構(OECD)が2.1%、アジア開発銀行(ADB)が2.2%だ。一方、韓国の企画財政部は7月「下半期経済政策方向」で、来年の経済成長率を2.4%と予想した。

 KDIが言及した見通しの経路上における危険要因は2つ。国際原油価格の急騰と中国の不動産市場の低迷だ。チョン室長は「二つの危険要因が現実化した場合、生産費用の上昇や実質所得の減少、実物投資の鈍化などで景気回復が遅れる恐れがある」と語り、1%台の成長率に悪化することもあり得るという懸念を示した。

 来年1%台の成長率を見込んでいる民間機関もある。国際金融センターが8月に出した報告書によると、ゴールドマンサックスやJPモルガンなど、主な外資系投資銀行8行の来年の韓国成長率見通しの平均は1.9%。来年も韓国経済が1%台の成長率を記録すると、類例のない2年連続1%台の低成長だ。韓国経済は通貨・金融危機などで逆成長や0%台の成長率を記録したことはあるが、2年連続1%台成長は1954年以来前例のないことだ。

 LG経営研究院も来年1.8%の経済成長率を見込んでいる。同研究院のチョ・ヨンム研究委員は「不十分な輸出回復の中で、消費投資など内需の不振で財政の緊縮基調が持続し、来年は1.8%の成長率を記録するとみている」と語った。一方、KDIは来年の物価上昇率を年間2.6%と予想した。また、来年の年間就業者数は今年(32万人増加予想)に比べて増加幅は小さいものの、21万人が増加し、年間失業率は3.0%を記録するとの見通しを示した。

アン・テホ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1115640.html韓国語原文入力:2023-11-10 02:34
訳H.J

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