原文入力:2011-01-10午後05:59:38(1844字)
核心参謀 "党で大統領府に水を浴びせひどい目にあわせた" 当惑
ペ・コンギ監察チーム長‘飯場食堂 不正’関連 金品疑惑まで提起され衝撃
ファン・ジュンボム記者、シン・スングン記者
ハンナラ党がチョン・ドンギ監査院長候補者の自主辞退を公式要求した10日、大統領府は後頭部を強く殴られたような衝撃を受けた。大統領の固有権限である人事権に与党が公開的に反旗を翻したことで、その方式と時期も大統領府は予測できなかったことであるためだ。この日はペ・コンギ監察チーム長が工事現場食堂運営業者ユ・サンボン氏から金品を受け取ったという疑惑まで提起され、大統領府が受けた衝撃はより一層大きかった。
李明博大統領はこの日午前、首席秘書官会議を終える頃、チョン・ジンソク政務首席からハンナラ党指導部の‘チョン・ドンギ候補者不適格’立場の報告を受けたが何も言わなかったとホン・サンピョ広報首席が伝えた。大統領府関係者たちは「ハンナラ党内部世論が良くなく、チョン候補者を死守するのが容易でなさそうだと感じてはいたが、ハンナラ党がこういう方式で突然に立場表明をするとは思わなかった」と話した。イ大統領のある核心参謀は「党が大統領府に水を浴びせひどい目にあわせた」として当惑感を表わした。
大統領府内外では今回のことが執権4年目をむかえたイ大統領のレイムダック(権力漏水現象)加速化の決定的契機になるのではないかという憂慮が出てきた。党指導部が大統領の人事を拒否し、大統領府に公開的に直撃弾を飛ばしたことであるためだ。昨年の予算案強行採決以後、ハンナラ党は少壮派はもちろんアン・サンス代表までも「党-大統領府の関係を党が主導する」と公言してきた。大統領府関係者は「レイムダックではない」としつつも「任期後半でますます党の声が大きくなるほかはないのではないか」と用心深く話した。
この日に弾けたペ・コンギ監察チーム長の不正関与疑惑を巡っても大統領府内では「こうしたことが今後再び出てこないだろうか心配になる」という話が出てきた。大統領の固有権限行使が与党から拒否され、大統領府参謀など側近不正が続出する中で大統領府の国政掌握力が弱くなる過去の政権の任期末現象が李明博政府でも始まるのではないかという心配だ。
大統領府がこの日、ハンナラ党に強い不快感を表明したのはこういう憂慮を払拭させようとする意図と見える。ホン・サンピョ広報首席はこの日午後、イム・テヒ大統領室長と関係首席らの緊急会議で「責任ある執権与党として今回見せた手続きと方式に対しては非常に遺憾と考える」という意見が多かったと発表した。チョン候補者の去就とは別個に、ハンナラ党の‘挑発’に警告はしておこうという意と伺える。
ハンナラ党議員らは「‘レイムダック’はイ大統領が今後どのようにするかに掛かっている」と話す。イ大統領の側近に分類されるある首都圏議員は「党指導部のチョン候補者辞退要求を契機にイ大統領が人事の公正性を回復し、最近相次いだ内部の不正容疑者に対しても厳しく処断するならば禍を転じて福となす契機にもなる」としながら「だが、これを無視して既存方式に固執する場合、任期末権力漏水は手のほどこしようもなく加速化されるだろう」と話した。
大統領府内外では今回の人事失敗論難と関連した参謀らの責任論も議論されている。大統領府関係者たちは「イム・テヒ大統領室長と関連首席らが‘絶対だめだ’と言ったならばこうしたことはなかっただろう」とし嘆いている。親李明博系のある議員は「チョン候補者人選にイ大統領の意中だけでなく、一部参謀らが強くゴリ押したということは公然たる話」として「チョン候補者が落馬するなら大統領室長と人事検証、民心伝達の責任を引き受けた大統領府秘書陣らも責任を負わなければならない」と話した。2009年7月、チョン・ソングァン検察総長候補者が‘スポンサー疑惑’と国会偽り答弁で辞退した時は当時チョン・ドンギ大統領府民政首席が責任をとり辞退した前歴がある。
ファン・ジュンボム、シン・スングン記者 jaybee@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/458047.html 訳J.S