北朝鮮が4日朝、東海(トンヘ)に弾道ミサイルを発射した。同日始まった李在明(イ・ジェミョン)大統領の中国訪問と、前日にあった米国のベネズエラ侵攻に向けた多目的の布石とみられる。
合同参謀本部(合参)は報道声明で、「今日(4日午前)7時50分ごろ、平壌(ピョンヤン)付近から東海上に発射された弾道ミサイルの数発を捉えた」とし、「ミサイルは900キロメートルを飛行した」と述べた。合参は、このミサイルが「短距離」であり、極超音速ミサイル「火星11マ」型である可能性も排除していない。
李在明政権発足後、北朝鮮の弾道ミサイル発射は昨年10月22日と11月7日に続き3度目。弾道ミサイルではないミサイルまで含めると、昨年12月28日の「長距離戦略巡航ミサイル発射」訓練に続き7日ぶりのことだ。北朝鮮の弾道ミサイル発射は、国連安全保障理事会が決議1874号(2009年6月12日)で禁止した制裁対象だ。大統領府の国家安保室はこの日、「国連安保理決議に違反する挑発行為」だとして中止を求めた。
今回の弾道ミサイル発射は李在明大統領の中国国賓訪問の出発直前に行われており、その「時期」に注目する必要がある。金正恩(キム・ジョンウン)総書記が「最も敵対的な国家」と非難してきた韓国と、中国の習近平国家主席が今年の首脳外交を始めることに対する「不快感」を示したものとみられる。これに先立ち、労働新聞は金総書記がロシアのウラジーミル・プーチン大統領とやりとりした新年の「祝電」は1面に全文と共に大きく取り上げた一方、習主席夫妻の年賀状については、内容を紹介せず、他国の首脳らの年賀状と共に5面に小さく掲載した。
今回の弾道ミサイル発射が、世界を衝撃に陥れた米国によるベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領夫妻の逮捕後に行われたということも注目すべきだ。北朝鮮は「マドゥロ大統領の逮捕」と関連して4日午後まで公式の反応を示していないが、「核兵器を保有するわれわれは萎縮しない」という無言の武力示威としてミサイルを発射した可能性もある。