アン・ギュベク国防部長官は13日、「在韓米軍は中国と北朝鮮の脅威にいずれも対応しなければならない」と述べたダニエル・ドリスコル米陸軍長官の最近の主張について、「同意できない」と述べた。
アン長官は同日午前、国会国防委員会の国防部の国政監査に出席し、野党「国民の力」のカン・デシク議員の関連質問にこのように答えた。ドリスコル陸軍長官は1日、京畿道平沢(ピョンテク)の在韓米軍基地「キャンプ・ハンフリーズ」で国内メディア数社の記者団に会い、「在韓米軍の主な任務は中国に対するものなのか、北朝鮮に対するものなのか」という質問に「いずれも基本的な脅威」だと答えた。
アン長官は最近、在韓米軍の戦力増強の目的についても、「朝鮮半島の対北朝鮮抑止力に目的があると考えている。それ以上は深く考えていない」と述べた。さらに、米国が中国に対応して多国間協力および集団防衛を強調することについても、「米国としてはインド太平洋地域の様々な要素について共に対応すべきだと考えているようだが、大韓民国としては朝鮮半島と北朝鮮の脅威に最優先的な目的を置き、それに集中しなければならない」と強調した。
歴代の韓国政府は、在韓米軍が朝鮮半島防衛に集中すべきだと主張してきた。韓米同盟を強調した尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権時代の昨年3月18日、シン・ウォンシク国防長官(当時)もソウルの韓国言論会館で開かれた海外メディア記者懇談会で、「台湾海峡の有事の際、在韓米軍が投入されれば、朝鮮半島の安保空白の恐れがある」という指摘に対し、「在韓米軍は韓米相互防衛条約で大韓民国が外部の侵略を受ける際に戦うことになっている。米国も常にそれを確約しており、在韓米軍の役割について韓米にはそのような考えがある」と答えた。