韓国の国会法制司法委員会(法司委)に所属する与党「共に民主党」の議員たちが28日、12・3内乱事態関連犯罪疑惑を扱う「内乱特別裁判部」の迅速な設置を決議した。ハン・ドクス前首相に対する拘束令状が裁判所で棄却されたことを受け、特別裁判部の設置を求める声が民主党内で高まっている。
法司委の与党幹事であるキム・ヨンミン議員らをはじめとする民主党法司委員たちは同日、仁川市中区(インチョンシ・チュング)のパラダイスシティ・コンベンションセンターで開かれたワークショップで、常任委別の定期国会対応戦略に関する討論後、会見を開き、「内乱特別裁判部の設置を迅速に進めることを決議した」とし、「来月4日に開催される法司委全体会議で議論する」と述べた。7月、パク・チャンデ議員が代表発議した内乱特別法案を上程し、議論するという意味で、この法案には内乱事件だけを扱う裁判部をソウル中央地裁とソウル高裁に設置する案が含まれている。
キム議員は、特別裁判部を設置することで意見が一致したことについて、「前日、ハン前首相に対して裁判所が拘束令状を棄却したことは到底理解できず、ありえないことだ」としたうえで、「一方、内乱裁判を進めているチ・グィヨン部長判事は、不正疑惑が持たれており、国家的に重大な裁判を担当する資格がない」と説明した。民主党は、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領など内乱事件の裁判長を務めたチ判事が、事件関係者から高級クラブで数回にわたり接待を受けたという疑惑を5月に提起した。
キム議員はさらに「裁判所が内乱裁判に非常に消極的に対応する傾向が強まっているものとみられる」とし、「内乱事件について裁判所は真剣に裁判を行っていない。国民の期待と目線に及ばないと判断される」と主張した。
民主党指導部はこれから、内乱特別裁判部の迅速設置構想についてさらに議論するものとみられる。民主党最高委員であり、3大特検総合対応特別委員会の総括委員長を務めるチョン・ヒョンヒ議員は、「法司委で深く議論し、特別裁判部の必要性を多くの議員たちが感じている」とし、「法司委の立場は決まっており、法司委とは別に党指導部と3大特検特別委でこの事案を綿密に検討する予定だ。指導部とはまだ話し合っていない状況だ」と述べた。