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最大野党のイ候補、「内乱終息」掲げ光化門で第一声…「政治的報復しない」強調

登録:2025-05-13 06:46 修正:2025-05-13 08:15
「回復、成長、統合」を強調して選挙運動開始
最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン大統領候補が12日、ソウル清渓広場の最初の遊説で、選挙対策委員長団とともに手を挙げて挨拶している=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン大統領選候補の選挙運動のキーワードは「回復と成長、そして統合」だった。12日午前、「光の革命」を主導したソウル光化門(クァンファムン)で、「内乱の闇を取り除き、真の民主共和国を切り開こう」という第一声で始まったイ候補の選挙運動は、京畿道城南市板橋(ソンナムシ・パンギョ)と華城市東灘(ファソンシ・トンタン)、大田市(テジョンシ)の科学研究団地などを視察する先端産業地区ツアーキャンペーンへとつながった。

 イ候補は同日午前10時、光化門の清渓広場で、院内の革新・改革4党と保守陣営の関係者を合わせた中央選挙対策委員会の出陣式とともに、選挙運動の第一歩を踏み出した。イ候補は「今回の大統領選は、内乱で国を根底から覆し、憲政秩序と民生を破壊した巨大既得権との闘い」だとし、第21代大統領選は「少数の内乱勢力対多数の民主主義連合」の対決だと意味付けた。さらに「これから進歩と保守の問題はなく、ひたすら国民の問題があるのみ」だとし、「分裂を越えて統合に、対立を越えて実用に進むとき」だと述べた。

 この日出陣式の演壇に上がった面々を見れば、「国民統合」を話題にしたイ・ジェミョン選対委の多様な理念スペクトラムがうかがえる。共同選挙対策委員長としては、ハンナラ党やセヌリ党など現在の「国民の力」系列の保守政党で当選3回の国会議員を務めたイ・インギ氏と、李明博(イ・ミョンバク)政権で法制処長を務めたイ・ソギョン氏が、イ候補の両脇に立った。「保守策士」と言われたユン・ヨジュン常任総括選対委員長は、出陣式の最初のスピーカーとして演壇に立ち「違法戒厳勢力が過去に集中し既得権にしがみつく時、私たちは国民大統合の翼を広げよう」と声を上げた。

 祖国革新党と進歩党、基本所得党、社会民主党など、「圧倒的政権交代」を目標にイ候補の支持に回った革新・改革系の4党だけでなく、弱者と少数者権益のために闘ってきた人々もイ候補と行動を共にした。障害者差別禁止推進連帯の活動家のパク・キム・ヨンヒさんと、公共運輸労組ライダーユニオンのク・ギョヒョン支部長は演壇で「韓国社会にいるが見えなかった存在、社会に投げかけたい質問を集めたもの」だとして、2月から民主党の「皆の質問Q」プラットフォームを通じて集めた国民の質問を政策提案書のグリーンペーパーの形式で編集し、イ候補に渡した。

 イ候補は同日、「政治的報復はしない」という言葉も繰り返した。イ候補は華城市東灘のセントラルパークで行った集中遊説で、「私たちは行為に対する責任は明確にするが、権力を私的な復讐のために幼稚に乱用する拙劣な存在ではない。卑怯で拙劣な政敵だからといって、根掘り葉掘り調査するようなことは絶対にしない」と強調した。

 同日夕方、大田のアーケードでの遊説の時も、「国をうまく運営し、国民の暮らしを向上させるために権力を与え、予算を任せた政府が、政敵を叩いて抹殺することばかりを考えている」とし、「そんな力を無駄に使うなんてもったいない。我々はそのようなことはやめよう」とも述べた。また、「短い人生、幼稚な政権争いごっこなどやめて、皆が幸せな世の中を作っていくことこそが真の幸せではないか」と強調した。

 城南市板橋などいわゆる「Kイニシアチブベルト」を訪れたイ候補は「革新を通じて果実を共に分かち合う成長」も強調した。板橋のIT開発者たちとの昼食懇談会で、イ候補は「板橋の華やかさの中で、消えない電気のもと夜通し働く人がかなりいると聞いた。世界を先導する創意的な結果を作り出すためには抑圧的な労働文化を変えなければ」と述べた。

 一方、この日イ候補は、「国民の力」の大統領選候補の予備選挙で脱落して離党したホン・ジュンピョ前大邱(テグ)市長について、フェイスブックへの投稿で「浪漫のある政治家」、「真の政治家」という文をフェイスブックに載せ、統合を強調した。 しかし、党内選挙の時にホン前市長の政策総括本部長を務めたKAIST経営大学院のイ・ビョンテ名誉教授の迎え入れを打診したことをめぐり、物議を醸した。イ教授は「親日(日本統治時代に日本帝国に加担した反民族行為)擁護」発言と「セクハラ」捜査などで話題になった人物だ。

オム・ジウォン記者、大田/コ・ギョンジュ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/election/1197107.html韓国語原文入力: 2025-05-12 22:46
訳H.J

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