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韓国、大統領選挙運動に突入…野党候補「すべての国民の候補」与党候補「市場大統領」

登録:2025-05-13 07:33 修正:2025-05-13 08:39
第21代大統領選挙の選挙運動を開始した「共に民主党」のイ・ジェミョン候補、「国民の力」のキム・ムンス候補、「改革新党」のイ・ジュンソク候補=キム・ギョンホ先任記者、ユン・ウンシク先任記者、改革新党提供//ハンギョレ新聞社

 韓国の第21代大統領選挙の公式の選挙運動が12日にはじまった。イ・ジェミョン(共に民主党)、キム・ムンス(国民の力)、イ・ジュンソク(改革新党)、クォン・ヨングク(民主労働党)ら7人の大統領候補は、投票日(6月3日)までの3週間にわたって全国を回って有権者に支持を訴える。「一強」とされる「共に民主党」のイ・ジェミョン候補はこの日、ソウル光化門(クァンファムン)で「内乱終息、民生回復、国民統合」を掲げて公式選挙運動に突入した。「国民の力」のキム・ムンス候補はこの日未明、松坡区(ソンパグ)の可楽市場で「市場大統領、民生大統領、経済大統領」を掲げて初日の日程を開始したが、半日もたたないうちにイ・ジェミョン候補を標的とした「イデオロギー的レッテル貼り」と「ネガティブ攻勢」に転じた。

共に民主党から大統領選に出馬したイ・ジェミョン候補が12日、遊説先の京畿道華城市の東灘セントラルパークで演説している=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 民主党のイ・ジェミョン候補はこの日午前、光化門(クァンファムン)の清渓広場での出陣式で、「光の革命を開始したこの場所で選挙運動をはじめた意味を、格別に胸に刻む」と述べた。12・3内乱を阻止するためにペンライトを手にした市民の意志と熱望を、キャンペーンと政権のビジョンに積極的に盛り込んでいく、との趣旨の発言だ。イ候補は続いて「民主党の候補であると同時に内乱の終息と危機の克服、国民の幸福を渇望するすべての国民の候補として選挙に臨む。大統領の第一の使命である国民統合を確実に引っ張っていく」と述べた。

 看板スローガンの「モクサニズム(生活を支える主義)」、「チャルサニズム(幸福主義)」も登場した。イ候補は「私たちの夢見る国は内乱以前のあの大韓民国ではなく、新文明時代、世界標準へと生まれ変わる国、モクサニズムの土台の上にチャルサニズムで世界を主導する真の大韓民国こそ、私たちの作っていく大韓民国」だと語った。出陣式を終えたイ候補は、京畿道城南市板橋(ソンナムシ・パンギョ)、華城市東灘(ファソンシ・トンタン)、大田市大徳(テジョンシ・テドク)などの先端産業・科学研究ベルトで遊説した。

国民の力のキム・ムンス候補が中央選挙対策委員会で発言している=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 ソウル松坡区の可楽市場で公式選挙運動の第一歩を踏み出した国民の力のキム・ムンス候補は、市場の商人たちに、「可楽市場で(商売が)うまくいかなければ、全国がすべてうまくいかない。商売がうまくいくように私が責任を持ってやっていく」と強調した。記者団から、ハン・ドクス前首相との一本化の過程での「候補交代騒動」について問われると、「雨降って地固まるという。より強固な団結でより高く跳躍するための土台だった」と自評した。

 しかし、キム候補の「極端な保守色」はすぐにあらわになった。午前に汝矣島(ヨイド)の党本部で開かれた中央選挙対策委員会で、民主党について「金正恩(キム・ジョンウン)だけが自由で、国民を抑圧する進歩」、「偽の進歩」という極端な表現が飛び出した。この日夜の遊説先の大邱(テグ)の西門市場では「独裁国会、弾劾を数十回行い、すべての言論機関を握り、裁判に干渉する独裁、みなさんは打ち勝てる」と攻撃した。

 改革新党のイ・ジュンソク候補は、早朝に全羅南道麗水(ヨス)の国家産業団地を訪問することで日程を開始した。イ候補は「大韓民国の輸出と成長をけん引してきた第2次産業団地が再飛躍する方法を考え、解決法を提示する」と語った。午後にはソウル西大門区(ソデムング)の延世大学を訪れて学生たちと昼食を共にし、夜にはソウル清渓広場で支持を訴えた。

 院外(国会議員のいない)の進歩政党である民主労働党(旧正義党)のクォン・ヨングク候補はこの日未明、ソウル中区(チュング)の世宗ホテル前とハンファグループ本社前の高空籠城中の労働者たちに会うことで、公式の選挙運動に突入した。ソウルの九老(クロ)デジタル団地で午前の日程を終えたクォン候補は、労働者懇談会、女性有権者政策討論会をおこなった後、世宗文化会館前で支持を訴えた。

キム・ギュナム、大田・大邱/チョン・グァンジュン、大田/コ・ギョンジュ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/election/1197094.html韓国語原文入力:2025-05-12 19:51
訳D.K

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