尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の再議要求権(拒否権)行使で国会に差し戻された「殉職海兵隊員捜査妨害および事件隠ぺいなどの真相究明のための特別検事任命法(C上等兵特検法)」が25日、国会本会議で否決され、廃案となった。第21代国会に続き2度目の廃案だ。
C上等兵特検法はこの日、在席議員数299、賛成194、反対104、無効1で否決された。特検法を再可決するためには、在籍議員の過半数の出席、出席議員の3分の2以上の賛成が必要。
C上等兵特検法は、昨年7月に慶尚北道醴泉郡(イェチョングン)の水害現場で行方不明者の捜索中にC上等兵が殉職した事件を調べた海兵隊捜査団による捜査過程に、大統領室や国防部などが介入し、事件を隠ぺい、わい小化しようとしたという疑惑を解明することを目的とする。同法案は第21代国会の任期末に本会議で可決されたが、尹大統領による拒否権行使と再可決の失敗で廃案となった。共に民主党や祖国革新党などの院内7野党は、第22代国会の開院と同時に改めて同法案を提出し、今月5日に第22代国会の最初の法案としてこれを可決した。しかし同法案は尹大統領によってまたも拒否権が行使されて国会に差し戻され、この日廃案となった。