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国政壟断ゲートへと広がる「海兵隊員殉職事件外圧」疑惑…野党、大統領夫人に照準

登録:2024-07-12 07:57 修正:2024-07-12 10:37
北大西洋条約機構(NATO)75周年首脳会議の参加スケジュールを終えた尹錫悦大統領とキム・ゴンヒ女史が11日(現地時間)、帰国のため米ワシントンDC近くのダラス国際空港に到着した/聯合ニュース

 「ブランドバッグ受け取り問題」から「海兵隊C上等兵殉職事件外圧疑惑」に至るまで、全方位的に広がっている大統領夫人のキム・ゴンヒ女史に関する疑惑や問題をめぐり、野党は「国政壟断」、「国政介入ゲート」だとしてキム女史に狙いを定め、波状攻勢を繰り広げている。来週に行われる「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領弾劾訴追国民請願聴聞会(弾劾請願聴聞会)」を本格的な契機として、野党は「キム・ゴンヒ特検法」の処理と通常国会での国政監査まで「キム・ゴンヒ・ゲート政局」を継続し、尹大統領夫妻に圧力をかけていくとみられる。

 野党「共に民主党」のパク・チャンデ代表職務代行兼院内代表は11日の同党の政策調整会議で、「国政壟断の亡霊が大韓民国をさまよっている」とし、「キム女史の総選挙介入疑惑、コメントチーム運営疑惑、党務介入疑惑が野火のように広がっている。当事者であるキム女史は自ら釈明せよ」と述べた。パク院内代表は、前日にはキム女史と親交のあるブラックパールインベストのイ・ジョンホ前代表の「イム・ソングン前海兵隊第1師団長の救済に向けたロビー活動」に関する音声記録について、「大統領夫人による国政介入ゲート」だと主張している。

 祖国革新党のキム・ジュンヒョン代表権限代行もこの日の同党の最高委員会議で、「(イム前師団長救済ロビー疑惑で)そのようにやましいところがないのなら、堂々と尹大統領夫妻の携帯電話を提出せよ」と述べている。

10日、ワシントンDCのスミソニアン国立米国歴史博物館で行われた北大西洋条約機構(NATO)75周年首脳会議の公式配偶者プログラムに出席したキム・ゴンヒ女史が、バイデン大統領の妻のジル・バイデン女史と記念撮影している=大統領室写真記者団//ハンギョレ新聞社

 当初、ドイツモーターズ株価操作事件への関与疑惑とブランドバッグ受け取りに集中していたキム女史に関する疑惑は、最近いたるところに広がっている。特にC上等兵殉職事件をわい小化するために外圧を加えた疑惑と関連するイム前師団長を救済しようとするロビー疑惑、与党「国民の力」のハン・ドンフン代表候補とやりとりしたショートメッセージからふくらんだ党務介入問題、「コメントチーム」運営疑惑などは、予期せずキム女史が背後または当事者として取りざたされ、さらなる衝撃を与えている。民主党の主要党役員は、「様々な疑惑がキム女史へと集中していくにつれ、キム女史が国政壟断の中心にいると国民が学習していっている過程なので、今は非常にきわどい時間」だと語った。

 野党はひとまず、19日と26日に予定されている尹大統領弾劾請願聴聞会で「1回目の勝負」に出ることにしている。19日のC上等兵殉職事件外圧疑惑についての聴聞会には、軍、警察、国家情報院の関係者だけでなく、事件の「キーマン」として浮かび上がっているイ・ジョンホ前代表も証人として採択されている。イ前代表が聴聞会で公に口を開けば、この事件の真相究明の分水嶺となりうる。民主党の院内代表団のある関係者は、「イ前代表は聴聞会に出席する意思があるとみられる。聴聞会に集中しようと思う」と述べた。イ前代表はドイツモーターズ株価操作事件の共犯者であり、キム女史の証券口座の管理人で、26日のキム女史関連疑惑を総合的に問う聴聞会にも証人として採択されている。この聴聞会にはキム女史本人とキム女史の母親のチェ・ウンスン氏も証人として採択されている。

 聴聞会の次の手順は、すでに国会法制司法委員会に付されているキム・ゴンヒ特検法の処理となる見通しだ。民主党は特に、最近浮かび上がった「コメントチーム運営疑惑」を重く受け止めている。キム・ギョンス前慶尚南道知事が実刑を宣告された「ドゥルキング・コメント事件」と同じであり、政権の決定的リスクとなる可能性があるうえ、現在の特検法の捜査対象に含まれていないとしても「認知捜査」(捜査機関が犯罪やその端緒を認知して行う捜査)は可能だという。民主党のある関係者は、「キム女史の周囲が世論を管理しているという疑惑は政権序盤から提起されてきた。現在、周囲の状況も調べている」とし、「特検が導入されれば認知捜査で捜査できる。国政監査でも問題を提起していく計画」だと述べた。

オム・ジウォン、カン・ジェグ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1148804.html韓国語原文入力:2024-07-12 05:01
訳D.K

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