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全国サムスン電子労組の主要幹部ら、会社寄りの労使協議会の勤労者委員に大勢当選

登録:2024-06-19 23:55 修正:2024-06-20 10:06
華城、平沢など4事業所で選出
全国サムスン電子労働組合が5月24日午後にソウル瑞草区のサムスン社屋前で開催した、労組無力化策動の撤回、労使協議会ではなく労組との賃金交渉などを求める文化イベントで、組合員が公演に興じている=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

 サムスン電子労使協議会の勤労者委員選挙で、全国サムスン電子労働組合(全サム労)のソン・ウモク委員長ら7人の組合員が当選した。労使協議会を中心として展開されてきたサムスン電子の労使関係がどのように変化するかが注目される。

 全サム労は19日、華城(ファソン)、DSR、平沢(ピョンテク)、天安温陽(チョナン・オニャン)の各事業所の労使協議会の勤労者委員選挙で、7人の組合員が当選したと発表した。サムスン電子は事業所ごとに労使協議会を置いている。6事業所で各10人の勤労者委員を選出する今回の選挙は、今月4日から実施され、全サム労の10人の組合員が出馬していた。器興(キフン)、亀尾(クミ)を除くすべての事業所で組合員から当選者が出た。全サム労の説明によると、当選できなかった3人の組合員は、出馬した選挙区の投票率が基準に満たなかったため当選できなかったという。ソン委員長をはじめイ・ヒョングク副委員長、イ・テユン事務局長ら、全サム労の幹部も全員が当選を果たした。

 全サム労は、労組ではなく労使協議会と協議して賃金や労働条件を決めるという同社の慣行を批判してきた。全サム労は特に、労使協議会の勤労者委員が会社から人事考課で高く評価されるなどの恩恵を受けていること、協議会の運営が非民主的であることを指摘してきた。そのため全サム労は、勤労者委員に当選し、労使協議会を変えるという抱負を表明してきた。イ・ヒョングク副委員長は「選挙の過程では多くの紆余曲折もあったが、多くの社員が全サム労の候補を選択してくれた」とし、「全サム労に対する社員の期待が選挙結果に反映されたとみられる。当選した組合員全員が期待にこたえられるよう努める」と述べた。

 各事業所の労使協議会は来週中に、選出された勤労者委員の中から「社員代表」を選出する。社員代表は、労働基準法の規定する「勤労者の過半数を代表する者」である各事業所の勤労者代表の地位も持ち、サムスン電子の全社的な賃金・労働条件協議にも参加する。サムスン電子が毎年賃金の引き上げ率などを決める「賃金調整」も、各事業所の社員代表やサムスン電子の人事担当者などが参加する「会議」でなされる。ソン委員長はこの日、ハンギョレに「社員代表にも当選できるよう努力する」と表明した。

 一方、2023・2024年の賃金交渉を会社側と進めている全サム労は、ソウル瑞草洞(ソチョドン)のサムスン電子社屋前にバスを停めて座り込みを行うなど、争議行為に突入している。全サム労は前日から中央労働委員会で、会社側と交渉事項についての「事後調停」をおこなっている。次の調停会議は21日に行われる。

パク・テウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/1145623.html韓国語原文入力:2024-06-19 21:02
訳D.K

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