通帳の残高証明書を偽造したとして懲役1年が確定し、服役中の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の義母、チェ・ウンスン氏について、法務部の仮釈放審査委員会は仮釈放を保留することを決定した。
法務部は23日、仮釈放審査委員会の審議の結果、チェ氏が仮釈放の対象者とはならなかったことを明らかにした。仮釈放が適格かどうかは法務部次官を委員長とする仮釈放審査委が決定し、法務部長官がそれを決裁すれば確定される。
チェ氏は刑期の70%を消化しているため、形式上は仮釈放の条件を満たしている。刑法の規定によると、刑期の3分の1が過ぎれば仮釈放が可能となるが、通常は刑期を60%以上消化しなければ仮釈放対象になるのは難しい。また刑法は、「行状良好」と「明確に悔い改めていること」を仮釈放の条件と定めている。刑執行法施行規則も「明確に悔い改めていて再犯の危険性がない場合」に仮釈放対象者に選定すると規定する。しかしチェ被告は二審判決後、「本当に悔しい。儲けようとしたり悪い気持ちを抱いたりしたわけでは決してない」と述べている。
チェ氏は今年2月に仮釈放審査の対象者となったが、不適格と判断されたため、最終名簿には含まれなかった。通常は仮釈放の不適格対象者とされればその翌月の審査対象から除外されるため、3月は審査されず、23日に審査が行われた。しかし今回、チェ氏は保留とされたため、5月の仮釈放審査の対象者にはなりうる。しかしチェ氏の刑期は今年7月に終わるため、仮釈放が実現するかどうかは未知数だ。
京畿道城南市中院区島村洞(ソンナムシ・チュンウォング・トチョンドン)の土地を購入しようとしたチェ氏は、2013年の4月から10月にかけて4回にわたって、計349億ウォンほどが貯蓄銀行に預けられているかのように見せかけるため残高証明書を偽造したとして、昨年11月に最高裁で懲役1年が確定している。